エネルギー大国ロシアで暖房停止が頻発するのはなぜか―独メディア

Record China    2024年1月27日(土) 17時0分

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25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、エネルギー大国を自負してきたロシアで暖房供給の寸断トラブルが頻発していると報じた。写真はサンクトペテルブルク。

2024年1月25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、エネルギー大国を自負してきたロシアで暖房供給の寸断トラブルが頻発していると報じた。

記事は、ロシアの西シベリアからモスクワ、サンクトペテルブルク、リトアニアとポーランドに挟まれた西部の飛び地カリーニングラードに至るまで複数の地域で暖房供給トラブルが相次いで発生していると紹介。ニジニ・ノブゴロドでは熱供給管が爆発して16人以上が負傷し、3000人余りへの暖房供給が中断したほか、モスクワから50キロ離れたポドリスクで今月4日にマイナス34度という記録的な寒さの中で暖房供給がストップし、約2万人が極寒の環境で耐え忍ぶ日々を余儀なくされたと伝えた。

そして、ポドリスクのトラブルをめぐっては行政の反応が鈍いことへの批判も噴出しており、管轄するモスクワ州知事がトラブル発生から3日後に初めてコメントを出し、問題の所在を「私営の暖房供給会社で、会社の所有者が国外に住んでいることだ」としたことを紹介。プーチン大統領もこの問題に反応し、当該の暖房供給会社の国有化を支持したとしている。

また、この暖房供給会社が旧ソ連時代でよく見られたように弾薬工場内に存在しており、メンテナンス担当者が容易に施設にアクセスできないという問題を抱えているとも指摘。株主の一人でドイツ在住のマリナ・サハロワ氏は「供給ストップは会社の問題ではなく、供給ネットワークの深刻な老化が原因」と主張し、専門家からも同国内の暖房供給ネットワークが長きにわたりメンテナンスされておらず、一部地域の管路は25年の使用期限をとっくに過ぎているとの声が出たことを紹介した。

記事はさらに、ロシア議会議員で都市工事委員会メンバーのスベトラーナ・ラズボロトネワ氏が「われわれは旧ソ連時代のインフラを使い続けており、インフラの更新ではなく、期限切れのインフラをメンテナンスするための投資ばかりしてきた。コミュニティーの約4割で暖房供給管路の速やかな交換が必要だ」と述べ、ロシア政府が今後2年で1500億ルーブル(約2500億円)を投じて暖房供給システムの更新を進める方針であることを明かしたと伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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