日本の月面着陸はなぜ「完全な成功」にならなかったのか―中国メディア

Record China    2024年1月22日(月) 12時0分

拡大

22日、環球時報は、日本が世界で5番目の月面着陸成功国となった一方で、月面着陸が「完全な成功」には至らなかった理由について紹介する記事を掲載した。資料写真。

2024年1月22日、中国メディアの環球時報は、日本が世界で5番目の月面着陸成功国となった一方で、月面着陸が「完全な成功」には至らなかった理由について紹介する記事を掲載した。

記事は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した小型実証機SLIM(スリム)が20日未明に月面着陸に成功した一方で、着陸後に太陽電池が発電しなくなり、予定されていた任務の多くができないまま終了する可能性が高いと伝えた。

そして、JAXAの関係者が太陽電池の発電不全について、着陸過程でパネルは損傷しておらず、探査機が太陽光の当たらない向きに着陸してしまった可能性があると説明した上で、今回の主な任務は目標地点から誤差100メートルの範囲内に正確に着陸することだったため「最低限の成功」基準は到達したとの考えを示し、JAXA幹部が「ギリギリ合格の60点」と採点したことを紹介している。

その上で、国際宇宙航行連盟(IAF)宇宙輸送委員会の楊宇光(ヤン・ユーグアン)副委員長が21日、「SLIMは月面に着陸したが、太陽電池パネルの故障が着陸に由来するものかどうかがはっきりしていないため、ソフトランディングを実現したかについてはさらなる検証が必要」とし、SLIMが従来の探査機とは異なる「やや奇妙な設計」となっており、ロケットエンジンで減速した後、自力で「寝そべり」状態となる特殊な着陸方法が太陽電池パネルの故障につながった可能性があるとの見方を示したことを伝えた。

記事は今回の日本による「不完全な成功」により、月面着陸の難しさが改めて浮き彫りとなったと指摘。昨年も複数の国が月面着陸を試みて失敗し、成功した場合も探査機の故障などの問題にぶつかったとした。そして、楊氏が月面への軟着陸について「時速5000〜6000キロから停止する必要があり、どのステップも正確の上に正確を期さなければ墜落する可能性がある」と語り、その難度が非常に高いことを紹介したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携