中国の農村で若い男性の「結婚できない問題」が深刻、キューピッド役に成功報酬

Record China    2024年1月24日(水) 0時0分

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広東省河原市の農村部にある鉄東村(写真)当局はこのほど、「本村の若い男性に結婚相手を紹介した場合に報奨金を支給」と発表した。「成功報酬」の方式という。

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日本では、男女の交際や結婚を取り持つ人を「キューピッド役」などと言うことがある。中国で、この言葉に相当するのが「紅娘(ホンニアン)」だ。「紅娘」は一般的に、年配の女性が務めることが多い。中国では、広東省河原市の農村部にある鉄東村がこのほど、「本村の若い男性に結婚相手を紹介した場合に報奨金を支給」と発表したことが「紅娘激励策」として注目されるようになった。

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鉄東村では中国共産党の同村総支部と、日本の村役場に相当する村民委員会が連名で、「わが村の未婚青年男性が年々増加している」、「民間の紅娘の積極的な役割を発揮させる」、「わが村の未婚青年男性に配偶者を紹介し、最終的に婚姻届が提出提出された場合、紅娘には村民委員会が600元の紹介料を支給して奨励する」などと発表した。

鉄東村党総支部トップの黄小強書記によると、同村は18日に村民代表大会を開き、この紅娘に対する激励策を採択した。同施策への反対意見は出なかったので、春節(旧正月)前日の2月9日に施行して、3年間にわたり試行されることになったという。


なお同村では、村への支援機関や村外に出た人からの寄付金によって太陽光発電事業を立ち上げ、その収益を村の公益事業基金の運営に充ててきたが、今回の「紅娘激励策」にも、太陽光発電事業の収益金が割り当てられる。

中国では、陝西省宝鶏市の相家荘村や河南省焦市の喬荘村などで、若い男性の結婚を促進する同様の「紅娘激励策」が、すでに実施されている。

中国では結婚する男女の減少や出生数の減少が問題になっている。中国政府・民生部の発表によると、2022年の婚姻登録件数は前年比10.6%減の683万5000件だった。また、同年の出生数は956万人で、1949年の中華人民共和国建国以来初めて1000万人を割り込んだ。出生数の低下は、約20年後には労働人口の減少を確実にもたらし、さらには医療の改善などで平均寿命が延びていることから、医療制度や年金制度について「働く世代の負担」が大きくなる。結婚をしなかったり、結婚しても子を持つことを望まない大きな理由の一つに、自分自身の経済状態の先行きに不安を感じることとされる。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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