汚職取り締まりのベテランが汚職容疑で取り調べ、海外「高飛び」も周到に準備と判明

Record China    2024年1月21日(日) 18時10分

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人民日報によると、中国工商銀行内の中国共産党紀律検査委員会トップの同委書記などを務めた劉立憲氏(写真)が重大な規律違反と違法行為についての取り調べを受けている。同氏はすでに党籍をはく奪されたという。

中国共産党機関紙の人民日報は20日付で、中国工商銀行内の中国共産党紀律検査委員会トップの同委書記などを務めた劉立憲氏に対して、重大な規律違反と違法行為についての取り調べを行ったと報じた。劉氏はすでに、党籍をはく奪されたという。

記事は、劉氏について判明した問題行為として「規則に反して海外籍を取得し、長期にわたり隠した」「党中央の定めに反して、観光の手配を受けた」「幹部の抜擢や職員の採用に関連して、他人に便宜を図り財物を受け取った」「不正に贈答用の商品カードを受け取った」「業務執行用の車両を長期にわたり個人用に使った」などを挙げた。なお、中国では汚職などの発覚を念頭に、海外籍を入手するなどで「高飛び」がしやすい状態にしておくことは、「愛国心のかけらもない行為」として、より厳しく糾弾されるという。人民日報記事でも問題行為の筆頭に「海外籍取得」が挙げられた。

記事は「劉立憲は党の政治規律、組織規律、清廉潔白規律、業務規律に甚だしく違反した。職務に関連して重大な違法行為を行い、収賄犯罪の嫌疑がある。(問題行為の)性格は深刻で、劣悪な影響をもたらした。厳正に処理せねばならない」と論じた。

劉立憲氏は1954年生まれで吉林大学を卒業した。最高人民検察院汚職賄賂検察副庁長、反汚職賄賂総局副局長、検察技術局局長、検察理論研究所所長などを歴任し、2003年9月から中国華融資産管理公司副総裁、05年10月には中国工商銀行股フェン有限公司紀律検査委員会書記に就任した。その後も中央から地方や企業に派遣し、規律順守状態を調査する「巡回組」の幹部に繰り返し就任した。

中国工商銀行で14年6月に行われた巡視チームの派遣元である巡視弁公室と巡視チームによる報告会では、「巡視を受けた組織には速やかにフィードバックを行い、問題を指摘するには観点を明確にし、態度を鮮明にせねばならず、情実を重んじるべきではない」と発言していた。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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