中国・上海の配達員、3年間で100万元超稼ぐ、「過酷な働き方はまねしないで」と注意も

Record China    2024年1月22日(月) 10時0分

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中国・上海の配達員の男性が3年間で102万元(約2040万円)を稼いだという動画がネット上で話題になっている。男性は「過酷な働き方は真似しないで」と注意を呼び掛けている。写真は上海の配達員。

中国・上海の配達員の男性が3年間で102万元(約2040万円)を稼いだという動画がネット上で話題になっている、と国営メディアが報じた。男性は「自分はお金を稼ぐことを最優先にしていたが、自分のような過酷な働き方はまねせず、自分の状況に合わせてやってほしい」と注意を呼び掛けている。

中国国際テレビ局(CGTN)によると、この男性は中国南東部の江西省撫州市の生まれで26歳のフード・デリバリー配達員の陳思さん。

小学校中退の彼は80万元の融資を受けて故郷でレストランを経営していたが、深刻な赤字のため、経営を断念し、残ったローンを返済するため、彼は故郷を離れて上海にやってきた。

2019年に上海に来たばかりの頃、陳さんは月給1万3000元(約26万円)でレストランの料理人として働いていた。翌年、料理人として働く傍ら、衆包(クラウドソーシング)プラットフォームのデリバリー配達員のアルバイトを始めた。

陳さんは二つの仕事を掛け持ちしていた当時の生活を振り返り、「今よりもっとつらくて、毎日3時間しか寝られなかった」と話す。しばらくして、彼は料理人の仕事を辞め、デリバリーに専念することにしたという。

これまで良い業績を挙げてきたことについて、陳さんは「デリバリーの仕事は勤勉さと努力を惜しまないことが大切」と指摘。「できるだけ早く道を覚えることで、習うより慣れよ」とアドバイスした。

「デリバリーを始めたばかりの頃は、毎日18時間も懸命に働き、月に1日しか休めなかった」と陳さん。その後、プラットフォームの方で、1日の受注は最大12時間までという新しい規定ができたため、別のプラットフォームでもやるようにして、同時に複数のプラットフォームで注文を受けていた。

ネット上では「こんな過酷な働き方は、普通の人には続かない」「若者の奮闘精神はいいね!」などのメッセージが寄せられた。

中国のフード・デリバリー市場は08年に「ウーラマ」が創業。美団(メイトワン)が追従し、激しい競争の末、美団がトップ企業となった。日本のデリバリー企業と同様に美団もギグワーク(雇用関係ではなく、登録をするだけで自由な勤務体系で働ける)を採用しているのが特徴で、特にコロナ禍による失業や収入が減少した人のセーフティーネットとしても機能した。

中国のフード・デリバリー市場の規模は9000億元(約18兆円)に達しているとされ、外食市場の20%以上を占める。大都市の若者から普及し始め、現在ではより幅広い地域都市、顧客層にも浸透している。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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