海外に行く台湾人の3人に1人が日本へ、「観光赤字」が深刻―台湾メディア

Record China    2024年1月17日(水) 8時0分

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台湾交通部観光署が発表した統計で、海外に出かけた台湾人の3分の1が日本を訪れていることが分かった。写真は成田空港。

台湾交通部観光署が発表した統計で、海外に出かけた台湾人の3分の1が日本を訪れていることが分かった。台湾メディアのCTWANTが15日付で報じた。

同署によると、2023年1~11月に台湾を訪問した人は567万2000人だった。香港・マカオからが最多で105万人、次いで日本(80万5000人)、韓国(64万人)となった。以下、米国(46万2000人)、ベトナム(35万7000人)、タイ(34万7000人)など。かつて最大の「主力」だった中国本土は、19年には271万4000人だったが、昨年はわずか19万3000人にとどまった。

一方、同期間に海外に渡航した台湾人は1074万人だった。渡航先では日本が最多の383万人で全体の約35%を占めた。3人に1人が日本を訪問したことになる。以下、中国本土が159万人、韓国が87万6000人、ベトナムが76万4000人、タイが70万6000人、米国が43万人などとなった。

記事によると、ある台湾の旅行業界関係者は「台湾の観光赤字が1~11月だけで500万人にも上っており、特に日本に対しては300万人以上の赤字だ」と指摘。「(台湾)政府は昨年、『台湾人だけが中国本土に行き、中国本土人が台湾に来ないことがあってはならない』と対等を標榜したが、対等というなら台湾人の訪日を制限すべきでは?」と不満を漏らしたという。

中華優質旅遊発展協会の李奇岳理事長は「多くの日本の友人が台湾旅行は安全ではないと明かしているが、これは治安のことではなく両岸(中台)の情勢の混乱のことだ」とし、「海外メディアが年じゅう、中国機の飛行や軍事演習による封鎖などを報じている。台湾人自身は慣れていてそうした感覚がないかもしれないが、外国人から見ると両岸はまるでアジアの火薬庫のようで、安全ではないというイメージが作り出されている」と述べた。

静宜大学観光学部の黄正聡准教授は「日本人の海外旅行は韓国だけが特に回復している。韓国は日本に最も近く、コストを気にすることも少ないからだ。台湾やその他の市場では(日本人観光客は)5割程度しか回復していない」とし、「(台湾の)中部や南部の観光地は外国人には交通が不便であり、この点を改善すればより多くの外国人観光客を呼び込むことができる」との考えを示した。

なお、台湾交通部観光署は「円安や日本側のコロナによる制限解除が比較的遅かったこと、航空便や人手の回復が十分でないこと、日本が国内旅行を推し進めていることなどから、日本人の海外旅行はコロナ前の52%にとどまっている。台湾は依然として日本人の旅行先で3番目だ」と説明している。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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