中国の対日戦略はそれほど愚かではない、相手にしやすい日本をライバルに仕立て上げるのが狙い―豪メディア

Record China    2014年8月15日(金) 20時40分

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13日、豪州のローウィ国際政策研究所のウェブサイトは、「対日問題で中国は大きな過ちを犯しているのか」と題した記事を掲載した。写真は中国の尖閣報道。

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2014年8月13日、豪州のローウィ国際政策研究所のウェブサイトは、「対日問題で中国は大きな過ちを犯しているのか」と題した記事を掲載した。

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中国が最も見たくないのは、再武装し、戦略的に独立した「普通の」日本だが、中国の政策は日本をそうするように仕向けているように見える。しかし、中国を愚かだと思う前に、他の解釈を考えてみよう。中国はそもそも過ちを犯していないのかもしれない。

中国は、特に尖閣諸島をめぐる問題では、米国を後ろ盾とする日本の戦略的立場を弱めようとしている。中国と衝突する危険を冒してまで、米国は日本を支持することはないとのメッセージを送ることで、日本の米国に対する信頼を弱めようとしているようだ。そして、それは安倍首相が集団的自衛権を解禁し、アジア太平洋で盟友を求め始めた動きとして現れている。

考えられる解釈は、中国の指導者は、日本が米国への信頼を失おうとも、再び普通の国にはなれないと考えている可能性である。20年間の経済的停滞、政治の混乱、人口減少などによって意気消沈している日本が、再び独立した軍事大国にはなることはできないという考えだ。

この解釈によれば、中国は日本が東シナ海でどのような反応をしようとも意に介さないということになる。圧力戦術が奏功して、日本が米国への信頼を失い、しかも独立した国にもなれなければ、中国の覇権を黙って見ているしかない。もしそうであれば、現在の中国の動きには戦略的意味があるということになる。

もう一つは、中国が日本を見誤っている可能性だ。日本が米国の地位下落に反応し、核武装するなどして、もう一度大国としての地位を作り上げようとしているならば、中国は日本か米国か、どちらをアジアでのライバルとするのかという選択を迫られることになる。つまり、日米同盟の弱体化を図る行動をやめて、中国の野心を制約する力を米国とするのか、あるいは日米同盟を弱体化させ、アジアで中国をけん制する力を日本にするのかという問題だ。中国にとってくみしやすいのはどちらだろうか。恐らく後者であろう。いずれにせよ、中国の戦略はそれほど愚かなものではない。(翻訳・編集/ 岡本悠馬)

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