観光客が中国本土に流れ、香港の観光・飲食業界は厳しい状況に―シンガポールメディア

Record China    2023年12月30日(土) 21時0分

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28日、シンガポールメディア・聯合早報は、クリスマスの観光シーズンを迎えた香港で観光客が減少しており、関連業界が厳しい状況に直面していると報じた。写真は香港。

2023年12月28日、シンガポールメディア・聯合早報は、クリスマスの観光シーズンを迎えた香港で観光客が減少しており、関連業界が厳しい状況に直面していると報じた。

記事は、クリスマスは香港の観光業界にとって伝統的なピークシーズンであるものの、新型コロナの感染が落ち着いて以降は香港から中国本土へと「北上」する観光客の流れが止まらない状況が続いていると紹介。香港出入国管理局によると、12月23日から26日の間に香港から出境した旅行者は210万人を超え、入境者よりもはるかに多かったと伝えた。

そして、クリスマス休暇中、例年であればにぎわいを見せているはずの香港の各観光・飲食スポットは閑散としており、人気観光地の尖沙咀(チムサーチョイ)でもレストランの稼働率が半分程度にとどまっていたと指摘。飲食業界団体の関係者も、従来ならば2~3週間前に予約が必要だったホテルディナーも今年は予約する必要がなかったと明かしたことを紹介した。

また、香港映画産業協会が27日に発表したデータによると、クリスマス期間中の興行収入は前年同時期より40%以上少ないわずか1959万香港ドル(約3億5000万円)で、約20年ぶりの低水準を記録し、同協会が「香港映画産業の厳しさを反映している」との見解を示したことを伝えた。

その上で、香港議会の議員や全国人民代表からは、新型コロナ後におけるサービス業の質の低下に懸念を示し、サービス向上の取り組みを進めるべきといった意見や、新型コロナによって停止していた広東省深セン市居住者に対する年間複数回入境許可制度を復活させ、対象地域をさらに拡大させるという提案が出ているとした。

記事は、香港中文大学アジア太平洋ビジネス研究所の名誉研究員の李兆波(サイモン・リー)エコノミストが「香港の観光産業が今年直面している苦境の主要因は香港の地価の高さにある。 高価な地代と高い店舗家賃のため、香港の物価は広東省などの近隣地域と比べて少なくとも20%から30%割高で、本土の観光客は香港での消費に消極的になっている」と語るとともに、現在、香港の観光産業は構造的な問題に直面しており、短期的に解決することは難しく、観光客を誘致するためには独創的な観光資源を開発するしかないとの見解を示したと伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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