中国メディアの環球時報は27日、日本政府が中国の日本産水産物輸入制限を受けて韓国などへの日本産ホタテの輸出を拡大する方針を示したことを受け、韓国政府は「日本側の計画にすぎず、輸入規制を維持する」との立場を示したと報じた。

記事はまず、日本の共同通信の報道を引用。日本政府が25日、農林水産物の輸出拡大に向けた閣僚会議を開き、中国が日本産水産物の輸入を止めたことで特に打撃を受けているホタテに関し、新たな輸出市場を開拓する方針を掲げ、韓国や欧州連合（EU）向けに数値目標を設定したことを伝えた。

次に、韓国メディア「韓国経済」の報道を引用。2022年は日本のホタテ輸出の半分以上が中国向けだったこと、25年に全体で656億円とする目標を維持した上で、韓国を41億円、EUを45億円、タイを24億円、ベトナムを5億円にそれぞれ拡大する国・地域別の目標を新設したことを伝えた。

その上で、韓国・聯合ニュースの報道を引用。韓国国務調整室の朴購然（パク・グヨン）国務第1次長が26日の記者会見で、「政府は福島県など8県産の全ての水産物の輸入を禁じている」とし、8県以外の地域の水産物については、輸入時の検査で微量でも放射性物質が検出された場合は事実上、輸入を禁止していると説明したこと、日本政府の韓国やEUなどへの日本産ホタテの輸出拡大方針については「あくまでも日本側の計画にすぎない」と強調した上で、「日本産水産物の輸入規制の下、これまで続けてきた放射性物質検査を抜かりなく行っていく」との立場を示したことを伝えた。（翻訳・編集/柳川）