日本映画が米国で「予想外の逆襲」―中国メディア

Record China    2023年12月16日(土) 17時0分

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15日、環球時報は全米映画市場で日本の2作品が週末興行成績ランキングのトップ3に同時に入るという珍しい現象が発生したと報じた。

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2023年12月15日、中国メディアの環球時報は、全米映画市場で日本の2作品が週末興行成績ランキングのトップ3に同時に入るという珍しい現象が発生したと報じた。

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記事は、8〜10日の全米映画市場週末興行ランキングで、8日に全米で公開された宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」が約1283万ドル(約18億2000万円)で1位、前週に公開された「ゴジラ−1.0」が約834万ドル(約11億8000万円)で3位に入り、日本映画がトップ3の2つを占めるという珍しい状況になったと紹介した。

その上で、米国における「君たちはどう生きるか」の観客は80%が18歳から34歳の若い層であり、日本のアニメが米国の新しい世代にかなりのマーケットを持っていることが浮き彫りになったとし、作品自体の水準、クリスマスの映画公開ラッシュ直前の閑散期に公開日を設定した戦略、吹替版の選択肢の多さ、クリスチャン・ベールやロバート・パティンソンといったハリウッドスターを声優として起用したことが、多くの観客を動員する要因になったと説明。全米市場での好発進により同作の世界興行収入はすでに9800万ドル(約139億円)を超えており、1億ドル(約142億円)突破は時間の問題であるほか、2003年の「千と千尋の神隠し」に続いてアカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞する可能性もあると伝えた。

「ゴジラ−1.0」

また、「ゴジラ−1.0」については、第二次世界大戦終結直後の日本を舞台として、ゴジラが東京を襲う姿は、当時の日本人の心にあった戦争と原爆の陰影を映し出したものであると指摘。このような作品背景から、米国の観客にとっては、ハリウッド流の特撮とは異なる日本の特撮の新鮮さとともに、日米関係に関する政治的メタファーという意味合いも持っていると論じた。

記事は、2本の日本映画が同時に全米興行収入ランキング上位を占拠した現象について米国メディアが挙げたさまざまな要因の中には、ハリウッドが反省すべき点も含まれていると紹介。一部の米メディアが「ゴジラ−1.0」の制作費がわずか1500万ドル(約21億3000万円)だったとの情報を紹介した上で、「日本人が非常に低予算で大きな成果を出せるのに対し、ハリウッドの超大作は莫大な製作費、ギャラなどコストが非常に高くつく。この作品は予想外の高い興行収入によって、ハリウッドに多くのことを教示した」と評したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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