世界に販路を広げる中国製EV、「老舗メーカー」は戦々恐々―米メディア

Record China    2023年12月13日(水) 15時0分

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中国メディアの環球時報は12月12日、世界に販路を広げる中国製電気自動車(EV)に対抗するためには、何よりもまずコスト削減が重要だと気付いたとする米誌フォーチュンの記事を掲載した。

中国メディアの環球時報は12月12日、西側諸国の伝統的な自動車メーカーは世界に販路を広げる中国製電気自動車(EV)に対抗するためには、何よりもまずコスト削減が重要だと気付いたとする米誌フォーチュンの記事を掲載した。

記事は、世界のEV販売量でまもなくテスラを超えると予想される中国EVメーカーBYD比亜迪)が今年初めに公開した動画に言及。「この動画はすべての自動車メーカーを震撼させた」とし、「動画のナレーターは、中国のEVメーカーに『古い伝統を打ち破り新たな世界的なブランドを構築するよう』促した」と指摘した。

その上で、「これは決して不可能なことではない」とし、その理由として「中国EVメーカーのグローバル展開の優位性は、サプライチェーンにおいて低コストをキープする主導的立場にあるからだ。たとえばBYDは、原材料からバッテリーパックに至るEVバッテリーのサプライチェーンを持っている」と述べた。そして、中国製自動車が欧州、東南アジア、オーストラリアなどで展開するにつれ、中国の優位性は老舗メーカーを不安に陥れ、対応策に奔走させていると伝えた。

記事によると、あるバッテリー技術企業のCEOは、「最近欧州の自動車メーカーと行う会議の冒頭で言われるのは、常に『コスト削減が何よりも重要だ』という文言だ」と述べていた。今年初め、フォードモーターのウィリアム・フォード取締役会長は、中国EVメーカーの急成長、大規模生産、輸出展開に危機感を示していたという。フォード会長は「米国の自動車メーカーはまだ彼らと競争する準備ができていない」と語り、「インフレ抑制法」の規定に基づく補助金は自動車メーカーをある程度保護するものの、「いつかは中国がやってくると考えている。私たちはきちんと準備しなければならない」との見方を示した。

記事は、フォードモーターのジム・ファーリーCEOが、「私たちは、ゼネラルモーターズやトヨタ自動車ではなく中国の自動車メーカーを主なライバルと考えている」と述べ、EVの将来についても「中国が強国になる」と見ていると紹介。2011年当時、BYDの品質を嘲笑していたテスラのイーロン・マスクCEOも、今年初めには「非常に競争力がある」と認め、最近ニューヨーク・タイムズが主催したディアルブック・サミット(DealBook Summit)においても「中国の自動車メーカーは非常に競争力がある」と述べたという。

その上で記事は、「欧州ではすでに安価な中国製EVが展開しており、一部のモデルは国際市場をひっくり返すパワーを発揮する可能性もある」と予測。英国のEVバッテリー関連事業の取締役会長は、「自動車メーカーは、今まさに手頃な価格の自動車製造に切り替えるしかない。そうでなければ、中国メーカーに負けることがわかっている」と述べた。またマスク氏はサミットにおいて「中国人は製造業に長けており、驚くべき労働精神を持っている」と述べ、BYDが言うように、「中国の自動車メーカーが古い神話を打破するかもしれない」との見方を示したという。(翻訳・編集/榊原)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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