台湾の歌手で女優のレイニー・ヤン（楊丞琳）が、河南省で開催したコンサートでの発言を、中国のSNS・微博（ウェイボー）を通じて謝罪した。

レイニー・ヤンは9日、河南省鄭州市にあるオリンピックスポーツセンターで「LIKE A STAR」ツアーのコンサートを開催。この日、会場のモニターでキスを交わすカップルの姿が映されたが、歌い終えたレイニー・ヤンは2人を捜し出そうとしたものの見つからなかったため、「河南人は人をだますのが得意」という言葉を挙げて、「私をだまさないで」と呼び掛けた。

河南省出身者を指すこの言葉は、過去に事件や出来事をきっかけとして、中国国内で言われるようになったもの。レイニー・ヤンの発言はネット上で拡散され、「こんなことを公然と言うなんて信じられない」「特定の地域を指す侮蔑発言で、冗談では済まされない」「二度と河南省に来ないで」などと批判の声が上がった。また、過去に日中関係に関する発言など、レイニー・ヤンの“黒歴史”を指摘して、「全く進歩していない」との声も多く上がっている。

レイニー・ヤンは10日、「非常に失礼な冗談を言ってしまい、申し訳ありません」「私の発言で不快な思いをした皆さんに謝罪したい」と、ウェイボーに投稿。台湾メディアの報道によると、鄭州市の市民サービス部門にはクレームの電話が相次ぐ状態となっているため、騒ぎが大きくなると今後の封殺にもつながりかねない事態だとしている。（Mathilda）