台北版「下流老人」、高齢者犯罪が10年で倍増―台湾メディア

Record China    2023年12月13日(水) 9時0分

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台湾メディアの中時新聞網は10日、「台北版『下流老人』、高齢者犯罪が10年で倍増」とする記事を掲載した。写真は台北。

台湾メディアの中時新聞網は10日、「台北版『下流老人』、高齢者犯罪が10年で倍増」とする記事を掲載した。

記事はまず、日本や韓国で近年、「下流老人」をめぐる問題が注目されているとし、安定した収入がなく、世話をしてくれる親族もいないため、いっそのこと犯罪をして刑務所に入ってしまえば1日3食ちゃんと食べられと考える高齢者も少なくないと伝えた。

その上で、国民党台北市議の鍾沛君氏が、同市の60歳以上の犯罪者数が2012年の2569人から22年は5864人に急増したことを受け、高齢者の福祉だけでなく、中高年再雇用の就職マッチングも重視するよう呼び掛けたことを取り上げた。

台北市警察局刑事警察大隊の公表資料によると、22年は、70歳以上の犯罪者数が1653人で、うち窃盗犯罪者数が437人と全体の4分の1を占めた。鍾氏は「台湾でも高齢者による犯罪件数が大幅に増加しており、日本や韓国の『下流老人』の傾向に似てきているようだ」との認識を示した。

人口約250万人の台北市は今年、65歳以上の高齢者の割合が20%を突破して「超高齢社会」に入り、六都(台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市)の中で「最年長」の都市となった。

鍾氏によると、台北市労働局は中高年の就職マッチングと再雇用を目的とした大規模なイベントを年に1回しか開催しておらず、しかも過去のマッチング率は60%強にとどまり、今年になってようやく75%に達した。鍾氏は「近年高齢化が徐々に進む台湾の中で、首都・台北の状況は一層深刻だ。出生率はこのほどようやく死亡率を上回ったものの、引き続き中高年の経済状況を重視し、必要に応じて積極的に中高年再雇用の就職マッチングに助力すべきだ」と強調した。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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