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浙江大学のチームが長時間型スマートインスリン製剤を開発した。
浙江大学が7日に明らかにしたところによると、同大学薬学院および金華研究院の顧臻教授と王金強研究員のチームが研究開発した長時間作用型インスリン製剤は血糖値の変動をスマートに感知し、インスリンの分泌量を動的に調節することで、血糖値の長時間のスマートなコントロールを実現できる。関連成果の論文は6日、「Nature Biomedical Engineering」に掲載された。中国新聞網が伝えた。
論文の連絡著者である顧氏は、「当チームは臨床試験の申請を推進しているところだ。将来的にインスリンを1度打つだけで1週間、さらにはより長時間の血糖値の安全で安定的なコントロールが現実的なものになるかもしれない」と述べた。
インスリン注射は糖尿病患者の日常生活に不可欠な治療法だ。しかしこれは患者の日常生活に大きな負担をもたらすほか、インスリンの過度な使用により低血糖を招くリスクもある。インスリンの分泌量を正確にコントロールできる製剤を開発し、1度の注射で長時間の有効性を実現することは可能だろうか。
人体のβ細胞はブドウ糖の濃度を感知できる。インスリンの分泌量をコントロールすることで、体内のブドウ糖の代謝速度を調
整する。しかし糖尿病患者は往々にしてβ細胞を失っているかインスリンの働きに対して鈍感になるため、正常な血糖値を維持できなくなる。同チームは新型複合物を研究開発した。これはグルコン酸修飾組換えヒトインスリンとフェニルボロン酸修飾ポリリジンの緊密な結合で作られる。顧氏は、「この新型複合物の皮下注射後の機能はインスリンの貯蔵庫に似ており、インスリンを皮下に長時間的に貯蔵する上、血糖値が上がった時にスピーディに分泌するのに便利だ」と説明した。
この新型複合物は従来のインスリン製剤の漏れやすく、長期的に治療できないという苦境を変えた。それは正常な血糖値の条件下で少量のインスリンをゆっくり持続的に放出することができ、基礎的な血糖値の安定を維持する。一方で血中のブドウ糖濃度が上がると、ブドウ糖は競争するようにして同複合物の「吸盤」と結びつき、インスリンを急速に放出し、血糖値を正常な範囲に戻す。
論文の連絡著者である王氏は、「既存の実験によると、1回の施薬で体重30kgの1型糖尿病モデルブタの正常な血糖値を1週間以上保った上、低血糖症状が出なかった」と述べた。
米国糖尿病学会の医学・科学責任者を務めた論文協力者のJohn Buse氏は、「人々は数十年にわたりインスリンをより便利かつ安全に使用する方法を追い求めてきたが、この新型インスリンの研究開発分野における感動的で重要なブレークスルーだ」と評価した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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