青少年の15%が「ネット依存」、接続時間は毎日5時間以上―中国

Record China    2014年8月12日(火) 19時2分

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8日、北京の青少年に特化した「インターネット利用状況と新メディア・リテラシー調査報告書」が北京で発表された。資料写真。

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2014年8月11日、中国新聞社によると、北京の青少年に特化した「インターネット利用状況と新メディア・リテラシー調査報告書」が8日、北京で発表された。

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報告書によると、「毎日インターネットに3時間以上接続する」子供は4割に達し、うち15%は、「毎日の接続時間は5時間以上」と答えた。専門家は、「子供たちのネット依存にはよくよく注意する必要がある。一日も早くウェブサイトのレイティングを進め、子供たちにネットとの健全な付き合い方を教えなければならない」と警告を発している。

中国インターネット情報センターが取りまとめた「2013年中国青少年インターネット利用調査報告書」によると、2013年12月末の時点で、中国のネットユーザーのうち、青少年ユーザーは2億5600万人に達し、青少年全体の71.8%、ネットユーザー全体の41.5%をそれぞれ占めた。北京の青少年のインターネット利用状況を調査する目的で、千竜網と中国首都網は、首都インターネット協会と共同で、「インターネット利用状況と新メディア・リテラシー調査」に着手した。

報告によると、北京の青少年の中で、「毎日インターネットに3時間以上接続する」と答えた子供は40%を上回り、うち「毎日5時間以上接続する」子供は15%を占めた。統計データによると、子供のインターネット接続時間は、「1時間から2時間までにとどめる」が最も望ましく、「毎日5時間以上接続する」場合は、ネット依存症が疑われる。

子供たちは、インターネットを使って何をしているのだろうか?報告によると、ゲーム、動画視聴、音楽鑑賞に、接続時間のほとんどを費やしていた。「毎日30分以上、オンラインゲームをする」と答えた子供は43%、「毎日30分以上、ネットで動画を見るあるいは音楽を聴く」は47%だった。オンラインゲームをする子供は90%近くに上り、約35%は、ゲームに過度に熱中していた。

統計データによると、青少年がネットを利用する際に直面する問題のトップ3は順次、「懸賞に当たったという嘘の情報を受け取る(54%)」「そそのかされて個人情報を記入してしまう(49%)」「青少年に相応しくない動画などがサイトに現れる(41%)」だった。

北京市青少年法律・心理カウンセリングサービスセンターの宗春山(ゾン・チュンシャン)センター長は8日、報告書の結果に関して次の通りコメントした。

研究によると、全体的に見て、中国人のネット依存は、欧米人より深刻な状況にある。欧米の青少年がネットを使う主な目的は「社交」だが、中国の青少年は、ネットゲームにはまりやすい傾向にある。ネット無しの生活など考えられないのは紛れもなく事実だが、中国の複雑なネット環境は、青少年の成長にとって、「利益より弊害の方が多い」のが現状だ。青少年の心身の健康にダメージが及ぶ要素に満ち溢れている上、多元化したインターネットは、「大人の環境」であり、まだ精神的に発達途上にある青少年にとって、正しい判断をすることは難しい。これは、インターネット自体の問題ではなく、大人側の管理、指導、教育上の問題だ。

インターネットの監督管理を強化し、一日も早くレイティングを確立しなければならない。学校と保護者は、子供の「物事の本質を見極め、批判する」力を育てることにもっと注意を払い、いかにして自分のプライバシーを守るか、いかにしてネット上の人付き合いを慎重にするかについて、しっかりと教え、正しい価値観や道徳観を子供が身につけられるよう、「言葉で伝え、身を以て手本を示す」ことで彼らを導く必要がある。

最も大切な点は、「どのようにしてネットゲームと健全に付き合い、楽しく遊ぶか」を子供に教えることだ。フィンランドなど児童教育が発達した国では、「木登り」や「泥んこ遊び」など、自然と身近に接することができる娯楽活動を大変重視している。だが、中国の子供は、「うまく遊べない、遊べる環境がない」状態で、「ネットゲームをすることしか能がない」のが現状だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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