日本産水産物の輸入が2割増、日本料理店の業績も回復―香港

Record China    2023年11月30日(木) 13時0分

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香港メディアの香港01は30日、東京電力福島第一原発の処理水海洋放出後、香港が日本から輸入した水産物は減るどころか逆に2割増えたと報じた。

香港メディアの香港01は30日、東京電力福島第一原発の処理水海洋放出後、香港が日本から輸入した水産物は減るどころか逆に2割増えたと報じた。

日本政府は8月24日から処理水海洋放出を開始。香港政府は同日から日本の10都県を原産地とする水産物の輸入を禁止したほか、検査体制も強化した。

しかし、香港食物環境衛生署食物安全センターによると、9月に日本から輸入した水産物は1448ロットで、前年同月の1447ロットと変わらなかった。また、10月は1700ロットと、前年同月の1417ロットから約2割増加した。11月についても20日時点で1087ロットと、減少傾向はみられないという。

また、香港政府統計処によると、今年9月の日本からの食品輸入額は9億7100万香港ドル(約182億8000万円)で前年同期比8.78%増。水産物単体では2億6580万香港ドル(約50億円)で同0.49%増だった。その他の食品は7億560万香港ドル(約132億8000万円)で同12.27%増だった。

記事によると、処理水放出から1カ月で日本料理を提供する飲食店の業績は上向いた。日本料理店のオーナーで香港餐飲聯業協会の董陳強会長によると、8月末から9月上旬に売り上げが4割ほど下落し、多くの同業者が廃業、自身も3店舗のうち2店舗を閉めたという。

ところが、香港政府が行った日本の水産物に対する検査で異常が見られなかったことから、処理水放出から1カ月後には客足が戻り、現在では以前の8割ほどにまで回復したという。董会長は「処理水の影響はすでに一段落したと言っていい。誰も気にしていない」とし、それよりも「北上消費ブーム」(※健康コードの撤廃や各種割引で中国本土に遊びに行く香港人が増えていること)こそが香港の飲食業界が回復しない最大の原因だとの見方を示した。

水産品卸売会社の郭さんは「処理水放出前は7割以上を日本から輸入していたが、放出後はフランスやスペイン、オーストラリアなどに変更した。日本産を購入する顧客が減ったのは確か」とする一方、「状況はすでに好転しており、今では多くの人が日本産の水産物を受け入れている。飲食店からの希望があれば日本からの輸入を増やすことも考える」と話したという。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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