中国人観光客の一部は戻ってきたが、以前のように大量消費はしない―独メディア

Record China    2023年11月29日(水) 13時0分

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28日、独ドイチェ・ヴェレは、新型コロナ感染の収束によって海外旅行をする中国人観光客が再び増える一方で、コロナ前の水準には戻っていない上で、消費額も少なくなっていると報じた。写真は奈良の外国人観光客。

2023年11月28日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新型コロナ感染の収束によって海外旅行をする中国人観光客が再び増えている一方で、コロナ前の水準には戻っていない上で、消費額も少なくなっていると報じた。

記事は中国当局による「ゼロコロナ」政策が終了してほぼ1年がたち、多くの中国人観光客が再び海外に出かけるようになったとし、今年1〜6月の中国本土からの海外観光客数が4030万人に達したと紹介。一方で、年間の海外旅行者数が1億5500万人に達したコロナ前の19年に比べるとなおも大きな開きがあると伝えた。また、中国の国際線便数もコロナ前の水準に回復しておらず、世界的な旅行データを提供するOAGによると、今年11月の中国発着の国際便利用客数も延べ477万8271人で、19年の同時期より43%少ないとした。

さらに、19年に海外で2550億ドル(約37兆円)を消費し、米国人観光客のほぼ2倍、ドイツ人観光客の3倍、英国人観光客の4倍という非常に強い購買力を見せた中国人観光客の消費傾向にも異変が生じており「中国が完全な景気回復に苦戦していることなどから、大消費の時代は終わった。中国人観光客の間ではコスト意識が強くなった」と指摘した。

ロンドンのニュー・ウェスト・エンド・カンパニーが実施した調査によると、今年ロンドンを訪れた中国人観光客の数は19年より若干少ないのに対し、消費額は英国政府が20年にEU圏外からの観光客に対する免税優遇を廃止したこともあり、19年に比べて58%も減少したと紹介している。

記事は、市場調査会社ツーリズム・エコノミクスが欧州への中国人観光客の完全な回復について、ウクライナや中東での戦争の影響もありあと2年はかかるかもしれないと予測していることを紹介。このほか、中国人観光客が海外で襲われる動画が中国のSNSで拡散し、海外旅行に対する警戒心が強まっているとも指摘し「観光地が人気を回復できるかどうかも、人々がその場所の安全性を考慮するかどうかにかかっている」と評した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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