タイの大型ランドブリッジ構想、ドイツと中国が参入争う可能性は?―独メディア

Record China    2023年11月28日(火) 8時0分

拡大

26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、タイが大規模なランドブリッジ計画について各国に売り込みをかける中で、中国とドイツが受注を争う可能性について報じた。資料写真。

2023年11月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、タイが大規模なランドブリッジ計画について各国に売り込みをかける中で、中国とドイツが受注を争う可能性について報じた。

記事は、タイのセター首相が近ごろ、マラッカ海峡に代わる新たな貿易ルートと期待される、タイの東海岸と西海岸を結ぶ「ランドブリッジプロジェクト」(アンダマン海とタイ湾の港を結ぶ約90キロの道路と鉄道建設プロジェクト)に関するロビー活動を積極的に進めていると紹介。プロジェクトは40年ごろの完成を目指し、完成すれば両側の港で年間約2000万個の貨物コンテナを扱えるようになるというタイ運輸政策計画局の発表内容を伝えた。

そして、セター首相が10月中旬に中国で開催された「一帯一路サミットフォーラム」で中国の投資家たちにプロジェクトをアピールしたほか、今月米サンフランシスコで開かれたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議でも米国企業を前に熱弁を振るったと紹介。さらに、タイメディアの報道としてタイのジュンルンルアンキット運輸相が今月「ドイツは明らかにプロジェクトに関心を持っている」と述べ、現地のドイツ大使から来年プロジェクトのロードショーを行うためにドイツを訪問するようタイ政府に要請があったと伝えている。

その上で、プロジェクトのスポンサーをめぐる争いについてほとんどのアナリストが「資金の大半は中国からもたらされる」と予想しているとしつつ、今年8月に発足したばかりのセター政権は投資元を多様化して国内経済における中国と欧米とのバランスを取りたいと考えているとの見解を示した。

記事は一方で、シンガポール社会科学大学のビジネススクールで安全保障研究プログラムのディレクターを務めるアントニオ・ラッパ氏が「中国企業はドイツ企業と提携して得られる利益はない。ドイツ企業によるタイへの投資は情報技術や小売、製造業であり、仮にプロジェクトに参加するとしても建設分野には投資しないだろう」と述べ、タイなど東南アジアの国際関係を研究する関西外国語大学のマーク・コーガン氏が欧州の投資家にとって同プロジェクトの大きな障害の一つが環境や社会への影響が十分に評価されていないことだと指摘したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携