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「有毒住宅地」事件に見る、楽観できない中国の土壌汚染―中国メディア

Record China    2023年11月21日(火) 13時0分

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21日、中国のニュースサイト・観察者網に、近ごろ中国国内で発覚した住宅建設地の土壌汚染問題から中国の環境汚染の深刻さについて論じた文章が掲載された。

2023年11月21日、中国のニュースサイト・観察者網に、近ごろ中国国内で発覚した住宅建設地の土壌汚染問題から中国の環境汚染の深刻さについて論じた文章が掲載された。

文章は、数年前に上海陸家嘴集団が江蘇省蘇州市で取得し、学校や住宅地を建設した広大な土地が、もともとこの場所にあった製鉄所のコークス工場から出たとみられる有害物質のベンゾ(a)ピレンに汚染されていたことが最近明らかになり、波紋を広げていると紹介。もともと工場だった場所が宅地化した後で深刻な土壌汚染問題が発覚するケースはしばしば見られ、その背景には都市化の拡大に伴って、かつては都市中心街から離れていた工業地帯までが新たな都市開発の対象になったことがあると指摘した。

そして、汚染された土壌をすべて掘り出して新しい土で埋め戻す、酸やアルカリを中和する薬品をまく、加熱によって汚染物質を蒸発・放出させ、凍結させて一時的に拡散を食い止めるなど、さまざまな方法で土壌を無害化することは可能ではあるとしつつ、「処理作業が完了したからといって安心できるわけではない。土壌に残った汚染物質も、土壌と地下水の複雑な作用でさらに移動する可能性があるため、一度汚染された土地を本当に元の状態に戻すのは、全体としてやはり並大抵のことではない」と指摘。土壌汚染問題は往々にして数年後、あるいは十数年後に発生することが多く、「その時には手遅れになっていることが多い」とした。

その上で、明るみに出たニュータウンの「毒地」問題は中国の土壌汚染の氷山の一角にすぎないとし、「汚染といえば、水や空気、ごみを思い浮かべるだろうが、私たちの足元の土地の多くもすでに傷つき、汚染されているのだ。しかし、水や空気ほど目に見えないため、あまり注目されない。すべての土壌は自然のシンフォニーの産物であり、足元の土には数週間前の雨水、数年前のミミズ、数十年前の石、数百年前の有機物や地下水が含まれており、土壌汚染によってこれら全てに有害物質が蓄積される恐れがあるのだ」と論じた。

文章は、今回発覚した蘇州市の土壌問題はまだ多くの詳細が明らかにされていないと紹介した上で、「結果がどうであれ、人々は汚染された土地で働き、学び、暮らすことはできないはずだ。汚染のない土地は、この美しい地球上で私たちが生きていくために必要な条件なのだ」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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