中国、未完成のまま放置のマンションは2000万戸、社会の安定脅かす可能性も―米メディア

Record China    2023年11月18日(土) 8時0分

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ボイス・オブ・アメリカによると、中国で未完成のまま放置されているマンションは約2000万戸あると推定され、野村證券は報告書で「住宅引き渡しの遅延問題が社会の安定を脅かす可能性もある」と指摘している。

米ボイス・オブ・アメリカの中国語版サイトによると、中国で未完成のまま放置されているマンションは約2000万戸あると推定され、野村證券は報告書で「住宅引き渡しの遅延問題が社会の安定を脅かす可能性もある」と指摘している。

記事によると、中国の1~10月の分譲住宅販売面積は前年同期比7.8%減で、減少幅は1~9月の同7.5%減から拡大した。不動産開発投資の減少幅はさらに大きく、1~9月の同9.1%減に対し、1~10月は同9.3%減だった。新築住宅着工面積も急速に縮小しており、1~10月は同23.2%減で、1~9月の同23.4%減と大きな変化はなかった。1~10月の不動産開発会社が調達した資金は同13.8%減で、1~9月の同13.5%減と比べてさらに悪化した。

記事が米CNBCの報道として伝えたところによると、野村證券はこのほど発表した報告書で、中国の未完成の販売済み住宅の規模について、2022年末時点で中国不動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)の規模の約20倍だと指摘している。

野村の中国担当チーフエコノミスト、ティン・ルー氏によると、中国には未完成のまま放置されているマンションが約2000万戸あると推定され、残りのユニットを完成するには約3兆2000億元(約64兆円)が必要だという。

中国のマンションは通常、完成前に販売される。建設の遅れにより人々のマンション購入意欲が低下するため、住宅の建設を確実にすることが政府の優先事項となっている。

野村の報告書は、「不動産セクターの崩壊と不動産開発業者の間での広範な信用低下の中で、住宅購入者は購入した新築住宅の引き渡しを待つ間、ますます焦りを感じる可能性がある」と指摘する。

野村のアナリストによると、住宅引き渡しの遅延問題は、来年のある時点で社会問題化し、社会の安定を脅かす可能性があり、中国政府が強力な政策支援を行えるかどうかが、不動産セクターと経済の信頼を真に回復するための鍵となる。

中国では昨年、多くの住宅購入者が建設の長期的な遅れを理由に住宅ローンを支払わないことを決めた。多くの開発業者が債務危機に直面している。

野村のアナリストによると、今年の住宅竣工率を20%と仮定すると、開発業者が15年から20年までに販売した住宅のうち引き渡せるのは48%で、52%は予定通りに引き渡されないことになる。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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