2023年11月13日、中国メディアの環球時報は、食品価格の高騰が続く韓国で低価格なバイキング料理店が人気を集めていると報じた。

記事は韓国英字紙コリア・タイムズの12日付報道を引用。韓国では今低価格なバイキングレストランが人気を集めており、食事時になるとどの店舗の前にも長蛇の列ができると紹介。1人当たりの料金が1万ウォン（約1150円）未満という安さから多くの市民が長蛇の列に並ぶこともいとわずに利用し、過去最高の業績を記録した多くの低価格バイキングレストランの経営者がホクホク顔で忙しい日々を過ごしていると伝えた。

また、低価格なバイキングレストランが流行している背景について、韓国国内で食品価格が大幅に上昇していることがあると指摘。韓国統計庁のデータによると、今年1〜10月の小売食品平均価格が前年同期比5．1％以上上昇し、外食の平均価格も1万ウォンを超えて過去最高を記録したと紹介している。

そして、韓国の著名飲食店企業である現代緑色食品の今年7〜9月期の売上高が同7％増の5740億ウォン（約660億円）、純利益が同20％増の283億ウォン（約32億円）に達し、中でもバイキングレストランの売り上げが同20％以上の大幅増になったと伝えた。

記事はさらに、低価格なバイキングレストランの人気を尻目に、韓国の五つ星ホテルの高級バイキング価格は値上がりを続けており、年末シーズンに向けた値上がりも相まって1回2万円前後にまで達していると紹介。値上がりの背景は食材や人的コストの高騰とした上で、消費者からは「ホテルで食事はできない」との声が出ているとした。（翻訳・編集/川尻）