誘拐犯罪に関与か、出生証明偽造の疑いで病院関係者の身柄拘束―広東省

Record China    2023年11月13日(月) 8時0分

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広東省仏山市内の病院関係者が出生証明を偽造していた疑いで警察に身柄を拘束された。誘拐犯罪に関連していたとみられている。

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毎日経済新聞など中国メディアは11日、広東省仏山市内の福愛嘉医院(病院)の関係者が、誘拐犯罪に関連して出生証明を偽造していた疑いで警察に身柄を拘束されたと伝えた。中国では湖北省襄陽市内の襄陽健橋医院の関係者も同様の疑いで6日までに身柄を拘束された。摘発事例は氷山の一角との見方も出ている。

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福愛嘉医院についての情報を最初に発表したのは、誘拐問題に取り組むボランティアグループの上官正義だった。同グループは7日に、広東省仏山市内のある医療機関が、出産証明や関連書類を偽造して12万元(約250万円)で販売しているとSNSを通じて発表した。さらに10日夜には、福愛嘉医院の実名を出して、警察が関係者の身柄を拘束したと発表した。

上官正義側は取材に対して、「今年6月から7月にかけて、何者かがネットで出生関連の医学証明を販売していることに気づいた。その後、背後に関係する病院が仏山福愛嘉病院であることを発見した」と説明した。

広州日報によると、仏山市衛生健康局は11日午後、取材に対して「仏山福愛嘉婦産医院が仲介業者と結託して出生証明書を販売したとの通報を受け、直ちに警察などと共同で専門作業グループを立ち上げ、通報内容について調査と証拠収集を行った」と説明した。同病院の関係者はすでに刑事拘留されており、関連する捜査と証拠収集が進められているという。刑事拘留とは、警察などが刑事犯罪の疑いが濃厚な人物び身柄を一定期間拘束して取り調べや捜査を行う中国の制度だ。警察などが容疑がさらに固まったと判断した時点で、「正式逮捕」の手続きを取る。


上官正義によると、福愛嘉医院側は、出産のために同医院に入院した女性がいた場合、その女性のデータを用いて作成した出産証明と関連書類を、別の女性用に作成していた。

中国では乳幼児の誘拐事件が多発している。その背後には子に恵まれずに、「どんな手段であれ子が欲しい」と望む夫婦が存在するという“需要”があり、誘拐実行犯や転売者による“産業チェーン”が存在するとされる。最近の事例は、医療機関も“誘拐産業チェーン”の一翼を担っていることを示す証左と言える。一方で、上官正義のように、奪われた子を真の親に戻す活動を続けている民間団体も存在する。

中国では、誘拐された子に「物乞い」させて金銭を稼ぐ集団が摘発された事例もある。2006年に山東省で明らかになった事例では、生後22日で自宅から姿を消した男の子が16年後に発見されて両親に戻されたが、少年は故意に傷つけられ両足や舌に障害が残っていたという。誘拐した子に「物乞い」として稼がせるために、障害者にする事例も多いとされる。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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