中国経済の冷え込みで、アフリカ諸国が風邪をひく―独メディア

Record China    2023年11月14日(火) 9時0分

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10日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、IMFの最新レポートで中国経済の冷え込みがアフリカ諸国にも影響すると伝えた。写真はナイジェリア。

2023年11月10日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、国際通貨基金(IMF)が9日付で公表した最新のレポートとニュースリリースを引用し、中国経済の冷え込みの影響がアフリカ諸国に及ぶことを伝えた。

記事は初めに国際通貨基金(IMF)が9日付で公表したレポート「地域経済展望」と、それに言及したニュースリリースの内容を紹介した。「中国は過去20年間で、サハラ以南のアフリカ諸国と経済的に深く連携し、同地域最大の貿易相手国となった。金属、鉱物、燃料などを含む同地域の輸出品のうち、中国が購入した割合は2割を占めている。また同地域の国々が輸入した機器類や既製品の大部分は中国産だ。レポートでもアフリカの資源輸出国の中国経済への依頼度がなお高い事に触れられている。特にアンゴラやナイジェリアなどの石油輸出国にとっては、中国経済の成長率が1%弱くなると、経済成長率が平均で0.5%減少する。それ以外の国々も、0.1~0.2%落ちる」ほか、「IMFの中国経済予測では、23年には5.4%の成長率を達成しても、24年には4.6%に鈍化するという。主な原因は不動産市場の疲弊の継続と外部需要の低迷だという」とした上で、訪中から戻ったばかりのIMFのギータ・ゴピナート(Gita Gopinath)筆頭副専務理事のコメントとして「中国は近年、預金と貸付によって成長させてきた経済が、ますますバランスを失い、脆弱性が日々増している。落ち込み続けているインフラ投資や住宅資金に家庭の貯蓄が回されすぎて、債務水準が高止まりしている」と伝えた。

次に記事は中国経済の冷え込みを示すデータを2つ紹介した。1つ目は9日に中国国家統計局が公表した10月分の統計で、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で0.2%下落したほか、PPI(生産者物価指数)も前年同月比2.6%下落したことに言及し、「市場の需要が減少している中で、中国はだんだん厳しくなるデフレへの挑戦を余儀なくされる」と論じた。2つ目は中国からアフリカ諸国への貸付規模が縮小していることで、サハラ以南地域諸国のGDPの1.7%を記録した16年をピークに年々下がり続け、22年には10億ドル(約1514億円)を下回り、直近20年で過去最低を記録したという。IMFの予測では、28年頃に中国経済は人口の高齢化と生産力の疲弊により、成長率が年3.5%に落ちるという。

記事は最後にIMFが「地域経済展望」レポートの中で「中国経済の冷え込みと参画度合いの減少に合わせて、サハラ以南のアフリカ諸国はアフリカ地域内での貿易の活性化と税収改革などの措置を含めたショックの緩和策により、財政の耐久性を高めるべきだ。アフリカ各国は経済の多様化を進める努力をし、通商や投資に有利な環境を運営することで、国内の金融市場の競争力を高めるべきだ」と提言したことを伝えた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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