中国メディアの科技日報は7日、「人工知能（AI）安全ガバナンスに中国は不可欠」とする記事を掲載した。

記事は、英ロンドン近郊のブレッチリー・パークで開催されていたAIの安全な活用に関する初の国際会議「AI安全サミット」について取り上げた。

記事によると、初日の開会式で、中米英など参加28カ国がAIの安全確保に向けた国際連携をうたった「ブレッチリー宣言」を発表した。

主催者である英政府から参加を要請された中国の代表者は、「AIガバナンスは全人類の運命に関係しており、世界各国が直面する共通の課題だ」と指摘。「世界の平和と発展が多元的な試練に直面する中、各国が共通の包括的かつ協力的で持続可能な安全保障観を堅持し、発展と安全保障を平等に重視する原則を堅持し、対話と協力を通じて共通認識を形成し、開放的、公平、有効なガバナンスメカニズムを構築することで、世界的なAIの健全で秩序ある安全な開発を共同で促進すべきだ」と主張した。

記事は、ドネラン英科学・革新・技術相が「中国政府がAI安全サミットに当局者を派遣したことは非常に重要な態度表明だ」とコメントしたこと、米EV大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者（CEO）がスナク英首相との会談で、中国をサミットに招待したスナク氏の決定を称賛したこと、欧州委員会のベラ・ヨウロバー副委員長が「中国のAI企業は無視できないほどとてつもなく大きい。グローバルリスクを防ぐには、中国の関与が必要だ」との認識を示したことなどを伝えた。（翻訳・編集/柳川）