中国から押し寄せる自動車の大波―独メディア

Record China    2023年11月10日(金) 9時0分

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7日、独ドイチェ・ヴェレは、欧州が中国自動車産業の大波に飲まれようとする中、中国の戦略への対処法を策定している欧州の国が非常に少ないとするドイツ語メディアの評論を紹介する記事を掲載した。

2023年11月7日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、欧州が中国自動車産業の大波に飲まれようとする中、中国の戦略への対処法を策定している欧州の国が非常に少ないとするドイツ語メディアの評論を紹介する記事を掲載した。

記事は、スイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングがこのほど、在中国欧州連合商工会議所の元会頭イェルク・ブットケ氏へのインタビュー記事を掲載し、同氏が「中国の自動車輸出は今や活況を呈しており、この数年で年間5000万台の生産能力を確保し、うち約2700万台が輸出可能となっている。現在中国は輸送面でボトルネックに直面しているが、今後トラックや貨物船が増えれば、われわれは中国からやってくる自動車の大波に飲まれ、自動車業界は残酷な争奪戦、価格戦に見舞われることになる」と指摘したことを紹介した。

また、欧州連合(EU)が先月中国の電気自動車(EV)に対する反補助金調査の開始を発表したことについて同氏が「われわれは2035年に内燃機関の使用禁止を決定している。そこで中国製品を使って気候変動と戦いたいのか、それとも中国製品に課税したいのか」と疑問を呈するとともに、「寧徳時代のような中国企業による欧州工場建設を認めることが、現時点での唯一の解決策だと思う。彼らはバッテリーなどの分野で欧州より何年も先を行っており、サプライチェーンの構築を支援してくれる。中国企業の支援がなければ欧州の自動車産業は消える。そしてもちろん、中国も欧州企業にもっと市場を開放する必要がある」と語ったことを伝えている。

記事はさらに、独紙ディ・べルトが「中国は21世紀の超大国であり、多くの西側諸国は中国に依存しているとよく言われる。中国は原材料の供給国であり、販売市場であり、投資先である。そして、欧州企業は現地で数十万人を雇用している」とする一方で、「しかし、ほとんどの欧州諸国政府は中国にどう対処するかという計画を持っていない」と指摘し、ハインリッヒ・ベル財団の調査によるとEUで公式の対中国戦略を持っているのは、ドイツ、フィンランドスウェーデンオランダの4カ国だけだと紹介したことを併せて伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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