徒歩通学なのにヘルメット着用強制? 中国の学校の「奇妙なルール」の背景―シンガポールメディア

Record China    2023年11月9日(木) 10時0分

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中国の小学校で全校児童に通学時のヘルメット着用が求められ、物議を醸している。

中国の小学校で全校児童に通学時のヘルメット着用が求められ、物議を醸している。シンガポール華字紙・聯合早報が6日付で報じた。

広東省湛江市徐聞県のある学校で児童らがこぞってヘルメットをかぶっている写真がネットで拡散し物議を醸した。現地の教育局は4日、「児童は(通学時に)電動バイクなどに乗る際、安全面からヘルメットの着用が必要だ」と説明する一方、徒歩で通学している児童もヘルメット着用が求められている現状について「安全政策を進める中で要求が過度に厳しくなった。学校側に調整を求めている」と述べた。

中国メディアの新京報はこのほど掲載した論評で「電動バイクに乗る際にヘルメットを着用するのは当然のことだが、管理面からすると学校側が検査することが必要で、ヘルメットを着用していない場合は校内に入らせないようにするのが最も効果的。しかし、学校側は個別の状況を把握することが難しく、いっそのことすべての児童にヘルメットを着用させることにした」とその経緯を説明した。

こうした背景には、学校側が児童や生徒の安全問題に神経をとがらせていることがあり、児童の登下校中の事故・事件について、学校側の責任が問われるケースが増えている。北京師範大学の王耘(ワン・ユン)教授は「以前、学校と教師にとって最大のストレスは何かという調査を行ったところ、1位は児童・生徒の安全だった」と話した。

安全のために一般には理解しがたい措置が導入されることも多く、浙江省寧波市のある小学校では安全上の問題から校内の滑り台と鉄棒を撤去し、春と秋の遠足も取りやめた。河北省衡水市の中学校では生徒の飛び降りを防ぐために教室の窓に防護柵が取り付けられた。北京市では窓のない教室で授業をしている高校もあるという。

ほかにも、北京市の複数の小学校で休み時間に水分補給やトイレを除いて教室から出てはいけないという「安全対策」が取られた。中国教育部は3日、「安全確保を名目に児童や生徒に必要な休み時間や活動を制限する方法は、断固として正さなければならない」とコメントしている。

記事は、「学校に対する安全へのプレッシャーは保護者からも上層部からも出てくる」と窮状に理解を示しつつ、学校側の対応は「有効性も疑問視されている」と指摘。ヘルメットの件では学校に到着した時にしか確認できず、通学途中できちんと着用していたかどうかは確認ができないこと、授業の合間にトイレに行くことしか許されない一方でトイレ内でのいじめや暴力事件が多発していることなどを矛盾として挙げた。

記事は、「管理は重要だが乱暴なやり方では理想的な状態にならず、逆にマイナスの効果も出てきてしまう」と指摘する一方、「学校や教師にとっては各種管理が強化され、仕事量が増え、授業時間も圧迫される中で対応せねばならず、学校内での形式主義的な風潮がさらに強まっている」とも言及。学校の画一的な対応の背景には、保護者や社会が安全問題の責任を学校や教師に押し付けている現状もあると論じた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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