ファーウェイとアップルがスマホ販売で「激突」、勝敗は「ダブルイレブン」結果次第か

Record China    2023年11月6日(月) 9時0分

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中国では、スマートフォン市場でパッとしないアップルとV字回復を遂げつつあるファーウェイの「正面激突」が注目されている。ただし、両社以外の「伏兵」からも目を離せないという。

米国の圧力による部品調達の困難などで、長期間にわたり不振が続いていた華為技術(ファーウェイ)のスマートフォン販売だが、現在の中国国内市場でははっきりと活況を取り戻した状況だ。一方でアップルは不調だ。中国メディアの証券時報などは、ファーウェイとアップルは同分野で「正面激突」の状態になったが、他のメーカーの動向もあり、勝敗の行方は読めてこない。業界関係者からは、どの企業が第4四半期(10-12月)の勝者になるのかは、ネット通販で大規模な販売キャンペーンが行われる11月11日を中心とする「双十一(ダブルイレブン)」が終わらないと分からないとする見方が出ている。

メディアは、アップルが新たに販売したアイフォン15(iPhone 15)の中国市場における売り上げが不調だったことに注目した。米調査会社のIDCによるとアップル製スマートフォンの2023年第3四半期(7-9月)の中国市場における販売台数は前年同期比4%減だった。

一方で香港に本社を置く調査会社のカウンターポイントによると、同じ時期にファーウェイのスマートフォン販売台数は前年同期比37%増だった。ファーウェイは中国市場におけるスマートフォンシェアで、まだ上位5位圏内には復帰していないが、「失地回復」は鮮明だ。8月末から9月上旬にかけて発売した「Mate 60 Pro」「Mate60 Pro+」「Mate X5」は、購入希望者が殺到して「完売」状態になった店舗が続出したほどだ。

中国情報通信研究院によると、23年上半期の中国国内市場の携帯電話出荷台数は前年同期比4.8%減の1億3000万台だった。うち国産ブランドの出荷台数は同8.8%減の1億500万台だった。ファーウェイの売上台数の増加は、中国で携帯電話市場が低迷し、国産ブランドがより大きな打撃を受けている中だっただけに注目された。また売り上げ低迷については「底を打った」との見方もあり、今後のファーウェイの売り上げの状況がさらに注目されることになった。

カウンターポイントのリポートは、第3四半期のアップル製スマートフォンの不振の原因として、業界全体の値下げの動きが速すぎて、アップルの価格調整が間に合わなかったことを挙げた。

証券時報によると、アイフォンについては「ダブルイレブン」商戦に備えるために、先行して値引きを行ったとみられる動きが発生した。ネット通販サイトの京東(ジンドン)のアップル旗艦ショップではiPhone 15シリーズが最大で801元(約1万6000円)値引きされていた。その他の通販サイトでも値下げの動きが見られたという。ただし、アップルの中国公式サイトでは10月31日朝の時点で値下げの動きは見られなかったという。

一方のファーウェイについては、自社関連の輸送機器、科学機器について「遥遥領先(遥かに先行)」の文句の商標登録を出願するなど、意気軒高ぶりが伝わってくる情報が多い。「遥遥領先」はファーウェイの終端BG(端末ビジネスグループ)の最高経営責任者でありスマートカーソリューションBU(ビジネスユニット)のCEOでもある余承東氏が20年末の同社Mate 40シリーズ発表会で、14回も繰り返して、ネット上でホットワードにもなった言葉だ。

証券時報はさらに、スマートフォンの中国国内市場については、ファーウェイとアップルの「正面激突」ほどには目立たないが、他のメーカーも戦いに加わっていると指摘した。例えばOPPOがOPPO Find N3を、vivoがvivo X100を発売するなど、多くのメーカーの新型機発売の動きが見られ、realme(リアルミー)のような価格戦略を採用するメーカーもあるという。つまりファーウェイとアップル以外の「伏兵」からも目が離せない状態だ。

スマートフォンメーカーにとっても、「双十一(ダブルイレブン)」商戦の成否は、第4四半期の販売状況を決定する重要な要因だ。証券時報によると、ある業界関係者は、第4四半期にだれが「遥遥領先」の状況を達成するかは、今のところ何とも言えないと話したという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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