中国、海外直接投資が大幅減少し経済に圧力―仏メディア

Record China    2023年10月31日(火) 8時0分

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仏RFI(中国語電子版)は29日、中国について「海外直接投資が大幅に減少し、経済に圧力をもたらしている」とする記事を掲載した。写真は上海。

仏RFI(中国語電子版)は29日、中国について「海外直接投資(FDI)が大幅に減少し、経済に圧力をもたらしている」とする記事を掲載した。

記事によると、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)はこのほど、中国について「海外直接投資が複数の指標で減少しており、経済の減速に対抗しようとする中央政府や地方政府への圧力が高まっている」と報じた。

中国金融情報サービス大手の万得(ウインド)がまとめた中国商務部のデータに基づくFT紙の計算によると、9月のFDIは前年同月比34%減の728億元(約1兆4560億円)で、2014年に月次統計が入手可能になって以降で最大の減少となった。

FT紙は「中国が年初に新型コロナに関する規制を解除して以来、FDIの低迷は経済指標の失望が着実に続いていることの一部となっている」と指摘する。1月のFDIは同15%増だったが、5月以降は毎月2桁の下げ幅を記録している。

中国商務部のデータによると、年初からの流入額(人民元ベース)は昨年の記録的なペースにわずか8%及ばない程度だが、同国の国際収支データは、海外投資の悪化状況も明らかにしている。

FT紙は「国内に流入する外国資本の指標の一つである直接投資負債は、9月のそれ以前の数字に対する再調整に基づくと、4~6月期が67億ドル(約1兆50億円)で、四半期として2000年以降で最低となり、1~3月期の210億ドル(約3兆1500億円)から減少した」「最近の落ち込みは、中国が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)中にほぼ鎖国されていたにもかかわらず享受した海外投資ブームとは対照的だ。商務部のデータによると、FDIは2022年に年間記録となる1890億ドル(約28兆3500億円)に達した」「政府が8月にドル建ての月次FDI統計の公表を停止したため、商務部の最新のFDIデータは人民元でのみ入手可能となっている。7月には若者の失業率の公表も停止した」「地方政府は不動産危機とゼロコロナ政策による費用負担の遺産によるプレッシャーにさらされており、数年ぶりに中国に戻る外国企業幹部らに好意を寄せている。しかし、米国との外交関係の悪化やサプライチェーンの『デリスキング(リスク回避)』を求める西側諸国の要請を背景に、訪問する経済界代表団は目立たないままだ」などと伝えた。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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