欧米とアフリカが開発協力、中国との資源確保競争に乗り出す―中国メディア

Record China    2023年10月29日(日) 13時30分

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27日、中国メディアの観察者網はEUと米国がアフリカ大陸の3カ国との間の開発協力の覚書に署名したことについて、「中国との資源確保競争に乗り出した」と論じた。資料写真。

2023年10月27日、中国メディアの観察者網は米ブルームバーグなどの報道を引用し、ベルギー・ブリュッセルで開催されたEUの「グローバル・ゲートウェイ・フォーラム」において、EU、米国がコンゴ民主共和国(コンゴ・キンシャサ)、ザンビア、アンゴラなどのアフリカ諸国やアフリカ開発銀行(AfDB)、アフリカ金融公社(AFC)との間で「ロビト回廊」の開発協力の覚書に署名したことについて、「欧米が中国との鉱産資源確保競争に乗り出した」と論じた。

記事は「ロビト回廊」の開発計画について、「アンゴラの港湾都市ロビトを通じて、コンゴ民主共和国の南部とザンビア北部をつなぐルートで、銅やコバルトなどが豊富な鉱物資源大国の3カ国を結ぶインフラを整備し、物流や貿易を活発化させる計画で、米国はさらに大西洋からインド洋まで通じる鉄道路線の開通まで発展させ、中国の一帯一路構想に対抗しようとしている」と説明した。

さらに記事は「近年、中国からの投資により、コンゴ民主共和国は世界最大のコバルト産出国となり、ペルーに次ぐ銅の産出国の地位を得た。ザンビアも銅の産出国として重要な立場にある。中国との鉱産資源確保競争に乗り出すため、欧米はこの2カ国との交流を深めることで、鉱産資源のサプライチェーンの主導権を持つ中国に挑戦しようとしている」としたほか、「クリーンエネルギーや環境に配慮した経済への転換を加速する欧米にとって、リチウムやニッケル、コバルト、銅などの鉱産資源やレアアースへの需要は高く、中国への依存度を下げて供給網を強化するための新たな供給元を確立し、リスクの排除を実現しようとしている」と伝えた。

記事は最後に「EUが提唱する『グローバル・ゲートウェイ』構想は、インフラ融資の一部が貧しい国に返済不能な融資を課しているとの批判を受けている中国の『一帯一路』構想に対抗し、27年までに3000億ユーロ(約47兆4000億円)をアフリカに投資し、インフラ整備のプロジェクトから地域社会が恩恵を受け、高い社会や環境基準を促進することを保証すると述べているが、前途は不透明だ」と指摘した上で、中国外交部のコメントを引用し、「レアアースやレアメタルの鉱産資源産出国はサプライチェーンの安定と安全に積極的に務めるべきであり、世界各国との貿易協力の正常化を確保する責任がある。同時に、経済を政争の具として世界のサプライチェーンを破壊し、世界経済のシステムに打撃を与えるような行為は慎むべきだ」と述べた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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