中国の影響力は減衰している―独メディア

Record China    2023年10月26日(木) 6時0分

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23日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、北京で先日開かれた「一帯一路」サミットフォーラムから中国の影響力低下がうかがえるとするドイツ主要紙の評論を紹介する記事を掲載した。

2023年10月23日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、北京で先日開かれた「一帯一路」サミットフォーラムから中国の影響力低下がうかがえるとするドイツ主要紙の評論を紹介する記事を掲載した。

記事は、先週北京で行われた同フォーラムに出席した各国首脳の数が前回に比べて半分近く減少したと紹介。この状況について独紙フランクフルター・アルゲマイネが「経済が低迷する中国は『慈善事業』を維持できなくなっており、習近平(シー・ジンピン)国家主席の外交戦略にも影響していることが十分に示された」と論じるとともに、中国はグローバルサウスに極力迎合しようとしているものの、関係国の全ての人物が中国に協力する政策を続ける意思を持っているわけではないと指摘したことを伝えた。

また、習主席は今後5年で「一帯一路」の枠組みにおいて1000億ユーロ(約16兆円)を提供することを約束したと紹介した上で「金額は以前より少ないものの、依然として大多数の新興国や途上国がフォーラムに代表団を派遣した」としつつ、その一部は中国への迎合が「致し方ない選択」であるとの認識を示し「アルゼンチンの大統領は、国際通貨基金(IMF)から圧力を受け続ける中で中国が救いの手を差し伸べてくれたとコメントしていたが、中国はアルゼンチンのリチウム資源が目当てなのだ」としている。

その上で「中国はこの10年、概念が曖昧で統一的な協調性に欠ける『一帯一路』というブランドの下、新興国や途上国のインフラ建設のために1兆ユーロ(約160兆円)近い資金を提供してきた。現地市場の開発と同時に国際的な影響力を拡大することが中国の狙いだった。そして、中国の経済成長が鈍化するにつれ『一帯一路』は高額な融資や巨大なプロジェクトに焦点を当てず、『グリーン』『デジタル化』といった分野へと転換した。しかし、西側主導の国際秩序に中国の烙印(らくいん)を押すという習主席の野望は何ら変化していない」と評した。

記事は、習主席の「一帯一路」構想にロシアプーチン大統領が積極的に呼応するほか、ハンガリーが欧州連合(EU)加盟国として唯一同フォーラムに出席し、中ロ両国の首脳とそれぞれ会談する動きを見せたと指摘。南ドイツ新聞がハンガリーの思惑について「経済的な利益に加えて、西側が苦境に陥った時に東側に後ろ盾を求められるようにするという政治的な打算があるのは明らかだ」と分析したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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