米ボイス・オブ・アメリカ（中国語電子版）によると、中国の警察が世界最大級の広告会社、英WPP傘下のグループエムの上海事務所を家宅捜索し、従業員を尋問して幹部1人を拘束したと英紙フィナンシャル・タイムズが20日、事情に詳しい関係者の話として報じた。

報道によると、グループエム中国の財務幹部1人が、より一層の取り調べのために拘束された。警察は家宅捜索中にグループエム中国の徐俊（パトリック・シュー）最高経営責任者（CEO）を含む他の幹部らとも話をしたという。

ロイター通信は「これは、中国で活動する外国企業に対して今年行われた一連の家宅捜索の最新の例だ」と報じている。

中国当局は3月、米国の企業調査会社ミンツ・グループの北京事務所を家宅捜索し、中国人スタッフ5人を拘束した。4月には、米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの上海事務所を家宅捜索し、従業員を尋問した上でコンピューターや電話機を押収。5月にも、米コンサルティング会社キャップビジョンの上海、北京、蘇州、深センの拠点をスパイ行為で家宅捜索している。（翻訳・編集/柳川）