年間80万トンのドリアン平らげる中国の消費者、東南アジアで争奪戦勃発―中国メディア

人民網日本語版    2023年10月22日(日) 20時30分

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年間80万トン以上のドリアンを平らげる中国の消費者が世界のドリアン市場に大きな影響を与えている。

年間80万トン以上のドリアンを平らげる中国の消費者が世界のドリアン市場に大きな影響を与えている。

世界貿易機関(WTO)の2022年の統計によると、中国は世界最大のドリアン輸入国と消費国で、中国が輸入するドリアンが世界のドリアン消費に占める割合は82%に達している。

中国の市場で販売されているドリアンの産地は主にタイやマレーシア、ベトナム、フィリピンといった東南アジア諸国だ。そのうち、マレーシアから輸入されているのは、主に冷凍ドリアンとドリアンの加工製品。一方、中国の生鮮ドリアンで最も多いのは、長期にわたってタイ産となっている。

2022年8月に、中国の税関総署は条件を満たす生鮮ドリアンのベトナムからの輸入を許可する公告を発表した。また、今年1月に、中国とフィリピンは、フィリピン産の生鮮ドリアン輸入に関する「検疫要求議定書」に調印し、フィリピン産の生鮮ドリアンも中国市場に出回るようになった。

このように、中国市場の開放が進むにつれて、東南アジアでは、対中国生鮮ドリアン輸出をめぐる熾烈な競争が繰り広げられるようになってきている。

阿里巴巴(アリババ)が運営する生鮮スーパー「盒馬鮮生」の上海エリアのオペレーションディレクターである葛冬生さんは、「 6月末、タイ東部産のモントーン種のドリアンは終盤を迎えるのに対して、ベトナムのドリアンは旬を迎える。ベトナム産を輸入できる体制を整えているため、当社は年間を通してドリアンを販売できるようになっている」と説明する。

生鮮ドリアンを中国に輸出できるようになり、ベトナムには大きな商機がもたらされている。今年2月、ベトナム青果協会のダン・フック・グエン書記長は、「ベトナムのドリアンは2022年9月になって中国に輸出できるようになったばかりだが、今年2月の時点ですでに中国に約4億ドル相当のドリアンを輸出した。対中国市場のドリアン輸出額は今年10億ドル以上に達する見込みだ」と語った。

中国税関総署の統計によると、2022年、中国のドリアンの輸入量は82万5000トンに達した。うち、78万トン以上はタイ産で、全体の約95%を占めた。一方、今年1-6月期を見ると、輸入したドリアン78万7000トンのうち、タイ産が60万7000トン、ベトナム産が18万6000トンとなり、タイ産が依然として中国市場において支配的地位をキープしているものの、その割合は約77%にまで低下した。

タイ産とベトナム産のドリアンの輸出は、中国消費市場に大きく依存している。しかし、実際には、中国が輸入しているドリアンは、フィリピン産やマレーシア産といった東南アジア諸国もカバーしている。

税関の統計によると、今年1-8月期、中国が輸入したフィリピン産の生鮮ドリアンは354万ドル相当の917トンだった。今年9月、第20回中国-東南アジア諸国連合(アセアン)博覧会開催期間中、フィリピンのセフェリノ・ロドルフォ貿易産業次官は、「生産能力の低さがフィリピンの対中国ドリアン輸出の足かせになっている。ステークホルダーは、果樹栽培農家の生産能力が低いという問題を解決し、海外市場の商機をつかむことができるよう努力しなければならない」とし、「今後、フィリピンはバナナ輸出成功の経験をドリアンに生かし、中国市場において主導的地位を握れるようにしたい」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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