中国のスマホが衛星通信に対応、通話やSMSの送受信可能で全土と領海カバー

Record China    2023年10月21日(土) 19時0分

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中国の携帯キャリア大手の中国電信は人工衛星の信号を利用して個人のスマホで直接、通話やSMSの送受信を可能にするサービスを9月から開始。中国全土と領海をカバーする。

中国キャリア大手の中国電信(チャイナテレコム)は、人工衛星の信号を利用して個人のスマートフォンで直接、通話やショートメッセージサービス(SMS)の送受信を可能にする事業を9月から開始した。通信衛星「天通1号」を使って5Gと衛星の融合通信を実用化。中国全土と領海をカバーする。

AFP通信が紹介した東方新報の記事によると、融合通信で遠洋作業や山間部で輸送業務に携わる人や全国を出張で飛び回るビジネスマン、奥地旅行や探検の愛好家ら地上の基地局の信号が届かないエリアに頻繁に行くような人であっても、衛星を通じて常に外部との連絡が可能になる。事故や遭難の際にも、緯度経度付きの位置情報を送信し救助を求めることできる。  

衛星通話対応のスマホをそろえれば、これまで使ってきたSIMカードや番号を変える必要がないという。現在契約している料金パッケージも変更する必要もなく、月々10元(約204円)の追加料金を加えるだけで、2分間まで通話無料、それを超えた国内通話料金は1分ごとに9元(約184円)、ショートメッセージの発信は1通あたり5元(約102円)で受信は無料だというから、料金的にもハードルは低い。

こうした中で、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は9月下旬、Metaシリーズスマホの最新機種で、衛星通話対応のMate60RSを発売した。販売早々に北京市の繁華街・王府井のショップを訪れた男性客は「一番印象に残ったのは衛星通話の対応機能だ。よく旅行に行くが、特に砂漠など旅先の多くで携帯の電波がなくなってしまう。仕事でも出張が多いので、危険に遭った時には本当にこれで命が救われると思う。個人的にはとても安心感を覚える」と話した。

五輪やアジア大会を含め、スポーツの最前線で15年にわたって取材を重ねてきたベテラン記者は「携帯電話の衛星サービスは本当にクールで実用的。私たち記者の仕事に助かる」と新サービスを称賛。「1年中、外を走り回っているので、スマホに衛星電話を直接ダイヤルできるSIMカードを1枚入れておくだけなので負担にもならないし安心だ」と語った。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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