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パンダの個体群回復をサポートする野生復帰―中国

人民網日本語版    2023年10月19日(木) 12時30分

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中国ジャイアントパンダ保護研究センター臥竜核桃坪基地は寒暖な気候で、雨が多く湿度が高く、パンダの自然生存環境に位置し、飼育パンダの野生復帰訓練に非常に適している。

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四川省都江堰市の市街地から車で出発し、蛇行した山道を走り一路西に向かい1時間余りたつと、中国ジャイアントパンダ保護研究センター臥竜核桃坪基地に到着した。ここは寒暖な気候で、雨が多く湿度が高く、パンダの自然生存環境に位置し、飼育パンダの野生復帰訓練に非常に適している。人民日報が伝えた。

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飼育パンダの野生復帰は同センターが初めて生み出した重要技術で、主に野生復帰訓練、野生復帰、モニタリングなどの段階に分かれる。長年の間、何世代にもわたり科学研究者は多くの心血を注ぎ、整ったパンダ野生復帰訓練と野生復帰モニタリング技術体制を構築し、実践の中で高い効果を発揮している。

野外に放たれたパンダの「琴心」

野生復帰は野生パンダ個体群の回復と再建の重要手段

同基地野生復帰訓練エリアには、山を登ったり下りたりする職員が踏み固めて作った小道以外には人類活動の痕跡はほとんど見られず、原始的な生態を保っている。この静けさを破らないために、筆者は携帯電話をマナーモードにし、音を立てないようにし足を踏み入れた。

生い茂る木々の間で、パンダの「博斯」が子パンダと眠っていた。近くでは「パンダ服」を着用した飼育員がこの時間を利用し、急いで小屋の清掃を行い新鮮な竹を補充していた。

同基地野外研究動物管理部の何勝山(ホー・ションシャン)部長は、「人の匂いを隠すように、パンダ服にはパンダのふんと尿の抽出物をスプレーしている。飼育パンダは飼育員に親しみ依存しているが、野生復帰訓練中の飼育員は常に身を隠さなければならない」と述べた。

野生復帰は野生パンダ個体群の回復と再建の重要手段であり、パンダ保護に対して重要な意義を持つ。

オスの亜成体のパンダ「祥祥」は2006年4月、独立野生復帰訓練を経て野外に放たれた。ところが職員は1年もしないうちに雪の中にその死体を発見した。分析・研究の結果、「祥祥」は野生のパンダとの縄張りと食料をめぐる争いで、高所から落下し重傷を負い死んだと判断された。

同センターは「祥祥」の野生復帰の失敗例を総括し、▽適切な学習対象の不足により野外での生存能力が不足した▽野外に放ったエリアは個体群の数が飽和しており、十分な生存空間が足りなかった▽野外の大人のオスパンダは縄張りと配偶者の争いが非常に激しく、「祥祥」は戦いの経験が不足し負けた、といった可能性を示した。

経験を総括した上で、努力を重ねていく。飼育パンダ個体群の数が安定的に増加すると、同センターは2010年に、飼育パンダ野生復帰訓練第2期プロジェクトを開始し、そして「母が子を率いる」という野生復帰訓練の新方法を初めて開発した。

子パンダに木登りを教える母パンダ

誕生後、直ちに野外生存技能を学ぶ

パンダの成長と行為の発育の特徴に基づき、野生復帰訓練は2つの段階に分かれた。生後間もなくから1歳ごろまでは、約2000平方メートルの小型訓練エリア内で母乳を飲む。1歳ごろから野生復帰前までは、20~30万平方メートルの大型訓練エリア内で、自ら竹を食べることを徐々に覚える。大型訓練エリアは、パンダの野外生息地環境に置かれる。高い喬木、生い茂る竹林、そして複雑な地形があり、完全に自然の状態にある。

長期的な実践と研究の基礎を踏まえ、同センターは「母が子を率いる」という画期的な訓練を実施した。何氏は、「子パンダは誕生後間もなく母パンダと暮らし、大自然で食料と水源を探し天敵を避けるといった生存技能を徐々に学ぶ。飼育員は何日かけてもパンダに木登りを教えられなかったが、今やパンダの母が口で子を木に押し上げると2回で覚えるようになった。パンダは一連の訓練と専門家の論証・評価を経てからはじめて自然に帰ることができる。その時2、3歳のパンダは乳離れしたが大人になる前の段階であり、亜成体として野生のパンダ個体群により溶け込みやすい」と述べた。

赤ちゃんパンダの「刷り込み」行動を回避するため、人為的な活動の影響を極力減らす必要がある。飼育員の張大磊(ジャン・ダーレイ)氏は、「飼育員は母パンダに餌やりをするたびにパンダ服を着用し、子パンダの人間への依存を回避する。人間を察知すれば自ら近づくのではなく回避するようにさせる。こうしてはじめて順調に密林に戻れる」と述べた。

科学研究者の韋華氏はパンダの野生復帰訓練で命を落としかけた。天台山で訓練を受けた子パンダ「八喜」は2016年12月、野生復帰の年齢に近づいていたが、2日続けてその姿が確認されなかった。韋氏と同僚は心配し、訓練エリアに入り捜索した。すると思いがけず、子を守ろうとする母パンダ「喜妹」から襲われ、重傷を負った。それでも、韋氏は、「喜妹が私にかみ付いたのは、野性的で母性が強いためだ。これはまさにパンダ野生復帰の目標だ」と述べた。

無線機器を使ってパンダの動向を追跡・モニタリングする科学技術者

秩序正しいパンダ野生復帰、微小個体群の遺伝の多様性を改善

野生復帰後のパンダの生存状態はどのようにモニタリングするのだろうか。 同センター調査モニタリング所の謝浩(シエ・ハオ)上級エンジニアは、「野生復帰の際にパンダに追跡・モニタリング可能な電子首輪を取り付け、衛星信号によりその活動の軌跡や健康状態などの情報を追跡する。ただ、首輪は1年半ほどで取れてしまい、長期的な追跡とモニタリングが不可能だ。赤外線カメラやふんの採取などによって、さらに多くのデータを集めなければならない」と説明した。

同センターは現在まで11頭の飼育パンダの野生復帰を行っており、うち9頭は生存している。そのうち7頭は絶滅の恐れのある小相嶺山系野生個体群に、2頭は岷山山系野生個体群に溶け込んでいる。野生復帰したパンダのうちオス1頭とメス4頭の計5頭が満6歳になり、繁殖可能な壮年期に入った。同基地の責任者である呉代福(ウー・ダーフー)氏は、「野生復帰したパンダが、野生個体群に溶け込み次の世代を育んで初めて、野生個体群拡大の目的を達成できる。しかし野生復帰パンダが次の世代を産んだ明確な証拠を見つけるには忍耐と時間が必要だ」と述べた。

中国は現在、国家公園における宇宙・上空・地上一体化モニタリング体制を構築中だ。同センター調査モニタリング処の楊建(ヤン・ジエン)処長は、「これを契機に、パンダ野生復帰のエリア内でカメラや赤外線カメラなどのモニタリング設備を増やし、大空間モニタリング能力を高める。同時に首輪の研究開発を強化し、バッテリーの耐用年数の延長に取り組み、測位の精度を上げ、録音のリアルタイム伝送を実現することにより、パンダの野外での動向といったより多くの野外生存情報を把握していく」とした。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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