2023年10月18日、韓国・スポーツ朝鮮によると、サッカー韓国代表キャプテンのソン・フンミン（トッテナム）が試合中に見せた”フェアプレー精神”が注目を集めている。

ベトナムメディアのVTCニュースは17日、「韓国の選手が主審に、MFブイ・ホアン・ヴィエット・アインのレッドカードを撤回するよう求めた」と題する記事で、あるベトナム代表チーム関係者が明かしたビハインドストーリーを紹介した。

それによると、関係者は「ソン・フンミンが主審にブイ・ホアン・ヴィエット・アインのレッドカードを撤回するよう求めた。ソンは相手選手の行動が退場に値しないと考えたようだ」と話した。VTCニュースは「ソン以外の韓国選手も状況を説明するため主審の元へ駆けつけた」とし、「韓国の選手らはベトナム選手の退場に反対の様子だった」と伝えたという。

ブイ・ホアン・ヴィエット・アインは17日に行われた韓国A代表との国際親善試合で、韓国に4ゴール目を決められた直後の後半17分にソン・フンミンへの反則で退場処分を受けた。

スポーツ朝鮮は「主審は、韓国が攻撃をしかける場面で最終ラインにいたブイ・ホアン・ヴィエット・アインが、ペナルティーエリア付近にいたソン・フンミンをタックルで倒して『明らかな得点機会の阻止』の反則を犯したと判断したとみられる」と説明し、「しかしこの関係者の発言が事実なら、ソン・フンミンは数的優位になれる状況で、主審に『退場させるほどのプレーではなかった』と真実を告白した。輝かしいフェアプレー精神だ」と称賛している。

別のベトナムメディアは「スローで見ると、ブイ・ホアン・ヴィエット・アインがソン・フンミンに対して反則を犯していないことが確認できる。先にボールに触り、その後にソンの足に当たっている。退場処分は不当だ」と伝えた。

VTCニュースの当該記事は、人気記事ランキングに入るほど現地で高い関心を得ているという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「かっこいい」「さすがワールドクラス」「素晴らしい人間性。大統領選挙に出馬してほしい」「世界トップレベルの選手になるには中身も大事だ」など、ソンへの称賛の声が寄せられている。

一方で「誰がどう見ても退場はおかしかった」「退場は明らかに不当で、こっちが申し訳なくなるほどだった」との声も。

その他「親善試合なのに退場させる必要があったのか？」「親善試合での退場はお互いに損しかない」「『退場は妥当だけど、親善試合だからそのまま続けよう』という意味だったのでは」との声や、「1人抜けたら練習にならないから」「10人のベトナムは弱すぎる」といった声も見られた。なお、試合は6-0で韓国が勝利している。（翻訳・編集/堂本）