日本で110円の塩パンが300円?韓国で“パンフレーション”が起きた理由―韓国メディア

Record Korea    2023年10月15日(日) 19時40分

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13日、韓国・東亜日報によると、世界的に見てパンの価格が高い韓国で最近値上がりが続き、消費者の不満が膨らんでいる。

2023年10月13日、韓国・東亜日報によると、世界的に見てパンの価格が高い韓国で最近値上がりが続き、消費者の不満が膨らんでいる。原乳、砂糖、塩、生クリームなど製パンに必要な原材料価格が急騰し、「パンフレーション」現象が起きていると伝えている。

記事によると、最近はフランチャイズや町の小さな店を問わずパンの価格が上がっている。ソウル・冠岳(クァンアク)区の店ではあんパン1個が昨年の2200ウォンから2400ウォン(約265円)に値上がりした。スターバックスコーヒーでは先月、ベーグル3種の値段を300~500ウォン引き上げている。釜山の有名パン店では4000ウォンだったマヌルパンが最近5000ウォンに値上がりした。

これは原乳価格が上がったことでバター、生クリーム、砂糖、塩の価格も連鎖的に上がったことが大きく影響しているという。乳業メーカーの毎日牛乳は今月、チーズの価格を6~9%、大型スーパーなどへの生クリームの出庫価格を平均5~9%引き上げた。南陽乳業もチーズなどを平均7%引き上げた。ソウル牛乳もバター、チーズの値上げを決めている。酪農振興会は10月から原乳価格を1リットル当たり8.8%、加工乳用原乳価格を10.9%引き上げた。また、国連食糧農業機関(FAO)によると、先月の砂糖価格指数は162.7で、2010年11月以来、13年ぶりの高水準となっている。

韓国のパンの価格はもともと日本など他国に比べて特に高いなかで、かなりの大幅値上げが行われている。韓国でも人気の塩パンは、日本の元祖店「パン・メゾン」では1個110円で販売されているが、韓国の大手パンチェーン「パリバゲット」では1個2700ウォンで、ほとんどの店で3000ウォン前後の値段が付いているという。ベーグルも本場ニューヨークではプレーン基準で1~2ドル前後だが、韓国では3000~4000ウォンとなっている。

グローバル物価統計サイト「NUMBEO」によると、今年の韓国の食用パン500グラムの価格は2.83ドルで、世界で6番目に高かった。1~3位は米国(3.56ドル)、スイス(3.45ドル)、デンマーク(3.03ドル)で、1人当たりGDPが韓国の2倍以上の国が上位を占めている。日本は1.43ドルで40位だった。

韓国のパン価格の高さは、テナント料や人件費の高さに加え、製パン原材料の流通過程の複雑さも原因に挙げられるという。また、製パン企業「サムリプ」やパリバゲットを展開するSPCグループが韓国の量産パン市場の約70%を握って価格決定権を持つようになり、町の自営業者もこれを基準にパンの価格を決めるようになったという分析もある。

さらに、韓国人がバターやクリームなど高価な材料が入ったパンを好むこと、生産コストが上がると牛乳が余っていても価格が上がる「原乳価格連動制」の影響も原因の一つと指摘される。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「塩パン、高いな。金でも入ってるのか?」「日本のパンと韓国のパンの値段の違いは良心の違い」「世界で一番高い牛乳。米国の2.5倍はするのがパン価格の高さの理由だ。原乳価格連動制を廃止にすべき」「原乳価格連動制のせいで牛乳が捨てるほど余ってても値段は維持される。品質はひどいのに値段は高い。すぐに廃止すべきだ」「高いなと思ったら購入を控えようよ。自制できずに買うから値段がどんどん上がるんでしょ。賢明な消費者が値段を安定させる」「買わなければ値は下がる」「パンが高ければ米を食べればいいじゃない」「パンだけじゃない。野菜もフルーツも世界最高レベルに高い」「政府は物価を安定させようとこれっぽっちも思ってないな」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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