中国の大型連休、 今年のブームは「ニッチな旅行」と「寝そべり式旅行」

Record China    2023年10月15日(日) 11時0分

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今秋の中国の大型連休では「ニッチな旅行」と「寝そべり式旅行」がブームになった。観光業界関係者は「旅行の意義に対する認識の変化によるもの」とみている。写真は北京の繁華街。

今秋の中国の大型連休では「ニッチな旅行」と「寝そべり式旅行」がブームになった、と中国メディアが伝えた。観光業界関係者は「コスト重視や旅行の意義に対する認識の変化によるもの」とみている。

中国国際テレビ(CGTN)によると、9月29日の中秋節と10月1日の国慶節の祝日が連続し8日間の大型連休となった中国では、ここ5年間で旅行熱が最も盛り上がる連休になった。人気観光地のチケットは入手困難で、高速道路のサービスエリアで早朝から混み合い、多くの観光地には大勢の観光客が押しかけるなど各地は活気にあふれた。

こうした中で今年の新しいトレンドの一つが「ニッチな旅行」。旅行先を見ると、混雑のピークを避け、より快適性の高いニッチな目的地で連休を過ごす消費者が増えた。

中国の大手オンライン旅行サイト「携程」のデータによると、今年の観光の穴場目的地となったのが、中国国内の比較的発達した中小都市。連休期間中、山東省の淄博や吉林省の延辺、広西チワン族自治区の防城港、甘粛省の酒泉、河南省の南陽、四川省の広元、河北省の承徳、黒龍江省の伊春、孔子の古里として有名な山東省の曲阜、内蒙古のウランチャブなどの中小都市の観光ツアー予約件数は、前年同期比でいずれも10倍以上となった。

今回の大型連休では短期間に低予算で多くの観光地を回る旅行よりも、現地住民の暮らしや文化的特色を深く体験できる旅行を好む消費者が増えた。「寧波(浙江省)に行って海鮮を、北西部の寧夏に行ってラム肉を、蘇州(江蘇省)に行って上海ガニを食べよう」といった「グルメ旅」も人気。中国のネット出前サービス最大手の美団の関係者によると、9月20日までに、中秋節・国慶節大型連休中の全国の飲食店のイートイン予約件数は2019年同期比ですでに2倍以上になった。

ホテルでゴロゴロする寝そべり式旅行も、多くの消費者の選択肢になった。中国の民宿チェーン店「栖牛」民宿運営部の責任者である尹華玲氏は「顧客の『ワンストップ型』宿泊のニーズを満たすため、一部の民宿は庭でのバーベキューやホームシアター、キャンプなど多くのサービスを提供している」と紹介した。

観光業界関係者は、「『ニッチな旅行』や『寝そべり式旅行』が新たなトレンドになったのは、コスト重視や旅行の意義に対する認識の変化によるものだ。人々はより気楽で自由な旅行で心身ともにリラックスすることを求めている」と分析している。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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