宮崎駿監督の映画「君たちはどう生きるか」に大きな拍手を送りたい―華字メディア

Record China    2023年10月14日(土) 12時0分

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11日、日本華僑報は、宮崎駿監督の最新作映画「君たちはどう生きるか」を称賛する文章を掲載した。

2023年10月11日、華字メディアの日本華僑報は、宮崎駿監督の最新作映画「君たちはどう生きるか」を称賛する文章を掲載した。

文章は宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」が公開以降、賛否両論の嵐が吹き荒れていると紹介。作品には戦争の要素がふんだんに盛り込まれ、主人公の父親は第2次世界大戦末期に零戦の工場を経営する設定は宮崎駿監督自身の生い立ちとオーバーラップしているとし、宮崎監督の自伝的作品だと言う人もいると伝えた。そして「この作品は一人の青年の成長物語にとどまらず、以下の点にも注目すべきだと感じた」としている。

その上で「注目すべき点」としてまず、霊界で世界を支配する大叔父が、自分の代わりに主人公の真人に「争いや悪意のない平和な世界を築いてほしい」と望んでいる点を挙げ、「歴史の表舞台から引退しようとしている宮崎監督の、下の世代への深い訴えとも解釈できる」と分析した。

次に、新一をだまして霊界に入らせた青サギの存在に言及。サギは日本語で「詐欺」と同音であり「これは偽善や詐欺に直面したときに『どう生きるか』、どのように詐欺を暴き、詐欺と戦い、正しい判断と選択をするのかという、現代社会への警告を暗示している」と解説している。また、作品中で大叔父が世界のバランスを保つために使った石にも触れ、「石」が日本語で「意志」と同じ音を持つことから「『欺瞞(ぎまん)』が人々を戦争へと導かんとする中、戦争を止め平和を守るために必要なのは、悪意のない強い『意志』である」ということを暗示しているとの見解を示した。

さらに、同作品では「霊界」を使って、戦争時代に救済されないさまざまな生者と死者の魂を描いているとし「これは間違いなく戦争の残酷さを反映したものであり、二度と戦争で人を殺してはならないということを人々に思い起こさせる」と論じた。このほか、継母や生母から感じられる母親の愛の尊さ、「どう生きるか」の選択こそが未来の社会を作る、歴史を忘れず歴史に学ぶことなどをストーリーの中から感じ取ったとしている。

文章は最後に「この作品を通じて、限りなく戦争に近い今の分断の時代に宮崎監督が『最後のファイティングポーズ』を取り、若い世代に向けて大きな警鐘を鳴らし、反戦を提唱したのだと思う。この映画を理解できないという人もいるが、私はこの映画に大きな拍手を送りたい」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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