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11日、揚子晩報は、中国のうつ病患者の30%を18歳以下の青少年が占めていることが統計で明らかになったと報じた。資料写真。
2023年10月11日、中国メディアの揚子晩報によると、中国のうつ病患者の30%を18歳以下の青少年が占めていることが統計で明らかになった。
記事は、10日の世界メンタルヘルスデーにちなんで、中国の「2022年国家うつ病青書」のデータを紹介。同青書では青少年のうつ病有病率がすでに15〜20%に達し、うつ病患者の30%が18歳以下であることが示された。南京脳科医院童審理衛生研究センターの張久平(ジャン・ジウピン)主任は「中国の6歳から16歳の学童の精神疾患有病率が17.5%であることが調査で明らかになった」と語ったという。
また、中華医学会心身医学分科会の主任委員で、東南大学付属中大医院心身医学科主任の袁勇貴(ユアン・ヨングイ)教授は思春期のうつ病について、主に遺伝や病気などの生物学的要因、性格やメンタルの強さといった心理的要因、家庭関係や人間関係、学業ストレス、創傷事件など社会的要因の3大要因によって引き起こされると解説、多くの子どもたちが学業上の過度のプレッシャーや幼少期からの親のケア不足、両親の関係悪化や離婚などといった心理的な負担を背負っていること、経済的に裕福な一方で両親ともに忙しさにかまけて子どもを高齢者に任せっきりにし、甘やかすことで子どもの心理的な打たれ強さが育たないことなどを背景として挙げた。
記事は、自殺を志向する点は大人、子どもに共通なうつ病の特徴である一方、大人は自殺の計画を立てて一歩一歩実行に移すのに対し、思春期の子どもは後先考えずに衝動的にビルから飛び降りることがあるなど、精神的なダメージを受けた子どものケアには特に留意する必要があると指摘。同医院のメンタルケアラーが「青少年はまず、自分でストレスを和らげることを学ぶとよい」と提案し、結果重視からプロセス重視へと考え方を転換し、大きく困難な課題を小分けにして一歩ずつ取り組むこと、友人や家族に悩みやストレスを打ち明けたり、広い場所で大声を出したり、日記を書いたりすること、音楽を聴いたり、歌ったり、絵を描いたり、手芸をしたり、体を動かしたりして心身をリラックスるさせることなどをストレスの解消、緩和策として挙げたことを紹介した。
そして、「子どもの抑うつ気分や興味の減退が2週間以上続き、正常な社会的機能に影響を及ぼしていることに気づいたら、親は早急に医師の診察を受けさせるべきだ」という専門家のアドバイスを伝えている。(翻訳・編集/川尻)
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