中国、「西蔵」の英訳に「チベット」を使わず―中国メディア

Record China    2023年10月12日(木) 18時0分

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11日、澎湃新聞は、中国が「西蔵」(チベット)の英語表記で「Tibet」を使わなくなり、西蔵のピンインである「Xizang」(シーザン)を統一的に使用するようになったことを報じた。写真はチベット。

2023年10月11日、中国メディアの澎湃新聞は、中国が「西蔵」(チベット)の英語表記で「Tibet」を使わなくなり、西蔵のピンインである「Xizang」(シーザン)を統一的に使用するようになったと報じた。

記事は、チベット自治区林芝(ニンティ)市で今月4〜6日に開かれた第3回中国チベット環ヒマラヤ国際フォーラムの英語翻訳、通訳において「西蔵」の訳語として「Tibet」が一切用いられず、「Xizang」が採用されたと紹介。長きにわたり英訳として用いられてきた「Tibet」は同自治区だけでなく青海、四川、甘粛、雲南の各省にあるチベット族自治州や自治県も包含することから、ここ数年は中国が同自治区について報じる際に「Xizang」を用いるケースが多くなっていたと伝えた。

そして、国務院が制定する「地名管理条例」第15条に「地名のローマ字表記は、『漢語ピンイン方案』を踏まえ統一化する」と規定されているほか、「地名管理条例実施細則」第19条第1項にも「漢語ピンイン方案」はローマ字で中国の地名を表記する際の統一規範とし、その適用範囲は中国語および中国国内の少数民族言語のみならず、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、エスペラントなどのローマ字を用いる各種言語に及ぶとの規定があることを紹介している。

ハルピン工程大学マルクス主義学院の王林平(ワン・リンピン)教授は「『Tibet』の訳は国際社会がチベットの地理範囲を正しく認識する上で大きな誤解を与えてきた。西側や分裂勢力が作り上げたチベットに対する概念の落とし穴から脱却し、中国が国際社会でのチベットに関する言葉の体系で主導的地位を確立するためにも、中国の立場を正しく表す『西蔵』の英訳を探し、用いることが急務だった」と解説した。

また、中国チベット学研究センターの廉湘民(リアン・シアンミン)副総幹事は「ピンインを用いるのは法に基づく行動である。一部の西側の人間は異なる意見を持っているようだが、われわれは法に基づきチベット問題を処理する。それを受け入れるかどうかは、彼ら自身の問題だ」との見解を示した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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