半導体チップ争い、中国は巧みにカードを切る―スイス紙

Record China    2023年10月7日(土) 7時0分

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4日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が米国との半導体競争の中で「巧妙にカードを切っている」とするスイスメディアの評論を紹介する記事を掲載した。

2023年10月4日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が米国との半導体競争の中で「巧妙にカードを切っている」とするスイスメディアの評論を紹介する記事を掲載した。

記事は、スイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングが4日に発表した評論記事を紹介。同紙が半導体分野をめぐる米中間の競争について「米国が新たな制裁を発動する際、中国は怒りに任せてテーブルをたたくようなことはせず、遠謀深慮の上で巧妙にカードを切っている」と評したことを伝えた。

そして、中国の冷静な姿勢と巧妙な動きが見られる例として同紙が、昨年10月7日に米国が中国の半導体産業に対する制裁を発動した際に中国政府が公の場でほぼ反応することなく、その後制裁に対応するための行動を粛々と打ち出していることを挙げ、制裁の影響を受けない中国の半導体産業生態系構築、米マイクロンに対する制裁やレアアース分野の輸出規制発動、米インテルへの圧力やアップル製電子機器の使用制限といった行動に言及したことを紹介している。

また「中国は公に知られる措置に加えて、隠れた形で制裁を逃れる方法についても見いだした可能性がある」とし、清華大学にいる米国人交換留学生が近ごろ「バックドアや特殊な許可により、清華大学の半導体研究所では引き続き最高レベルの米国の半導体設計ソフトウエアを使用することができる」と述べた文章を発表したこと、専門家らが再三にわたり「中国のペーパーカンパニーの存在が、米国から輸出される製品の真の受領者を見えなくしている」との指摘が出されていることを伝えたとした。

さらに、同紙が「中国という巨大市場を手放したくない米国の半導体産業もある意味で中国の盟友になっている」と指摘し、今年7月には米半導体工業会(SIA)が米国に対し、半導体分野におけるさらなる対中制裁を発動しないよう求める姿勢を示したことに言及したとも紹介。その一方で「米国の対中半導体制裁は欠陥や抜け穴が存在する可能性があるものの、中国に対して技術的に大きな試練を与えていることも確かだ。もし中国が大規模な抜け穴を見つけて技術を窃取したり、全く新しい半導体生産方式を開発したりしない限り、中国が現在の局面を打開することを想像するのは難しい」との見方も示したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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