2023年10月4日、仏国際放送局RFI（ラジオ・フランス・アンテルナショナル）の中国語版サイトは、米国政府が中国の麻薬製造ネットワークに対する制裁を発動したと報じた。

記事は、仏FRPの報道として、米国のバイデン政権が3日に、フェンタニルを主とする麻薬生産者ネットワークに対して経済制裁を発動したと紹介。フェンタニルはアヘン系の強力な麻薬で、米国内で毎年数万人が過剰摂取していると伝えた。

また、米財務省外国資産管理室（OFAC）のプレス発表によると、制裁対象は主に中国に拠点を持つ28の個人と法人で、ウォーリー・アデエモ財務副長官が対象について「違法麻薬を製造、販売するネットワーク。麻薬には毎年数千人の米国人の命を奪っているフェンタニルが含まれる」とコメントしたことを紹介した。

米財務省によると、この麻薬製造販売ネットワークは製造した麻薬をメキシコの企業連合に売り渡し、その際に暗号通貨を用いて取引を行っているという。

記事は、米疾病予防管理センター（CDC）のデータとして、昨年3月からの1年間で米国内では11万人が麻薬の多量摂取によって死亡しており、そのうち3分の2がフェンタニルに関係していると紹介。レモンド商務長官が8月末に中国を訪問した際も麻薬問題が優先テーマの一つになっていたと伝えた。（翻訳・編集/川尻）