中国料理を無形文化遺産に申請へ、候補は北京ダックや餃子など―中国

Record China    2014年8月5日(火) 8時10分

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1日、中国の料理文化は非常に奥深いと言われている。数々の美食を誇る中国は何を無形文化遺産に申請すればいいのだろう?

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2014年8月1日、中国の料理文化は非常に奥深いと言われている。日本の和食や韓国のキムジャン文化がユネスコの無形文化遺産に登録された今、中華八大料理(山東料理、江蘇料理、浙江料理、安徽料理、福建料理、広東料理、湖南料理、四川料理)など数々の美食を誇る中国は何を無形文化遺産に申請すればいいのだろう?「中国のチーズ」と呼ばれる「豆腐」、または海外でも広く知られる「北京ダック」だろうか?それとも、中国全土にある軽食だろうか?最近、中華八大料理の腕ききの調理師を含む、同業界のエキスパートたちが万里の長城上に設けられた関所兼要塞・居庸関に集まり、無形文化遺産申請について意見を交わした。北京晨報が伝えた。

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▼2011年は申請失敗

実際には、2011年に中国料理を無形文化遺産として申請を試みたものの失敗に終わった。同協会の馮恩援(フォン・エンユエン)常務副会長は取材に対して、「08年、当協会は、政府から申請を要請された。11年に、1つの料理ではなく『中国料理の技術』を無形文化遺産として申請しようとした。当時、我々は規則などをきちんと理解しておらず、分かる範囲で選考や資料の準備を進めた。結果は、中国国内のハードルさえ越えることができなかった」と語る。

その他の文化遺産登録申請と違い、中国料理を無形文化遺産として申請するには、まず中国文化部(省)に申請し、そこで選出されて初めて中国を代表してユネスコに申請する資格を得る。同年は、「伝統料理の技術」を申請したが、結局同部の選考リストにさえ入ることはなかった。馮常務副会長によると、中国の伝統料理の技術は、概念が大きく、内容も多すぎるため説明が難しい。国際的な場で説明するのも難しい。専門的な技術という観点から見ると、大きく分けて35の分野、130シリーズある。油で揚げるだけでも、7-8種類の揚げ方があり、外国人はおろか、一般の中国人でも全てを理解することはできない。

また、資料の準備においても、明らかに準備不足だった。例えば、慣例では、申請する1項目ごとに8分の動画を準備しなければならないが、同協会が提出したのは、テレビ局から探してきたものを編集しただけの動画で、版権もなかった。そのため、申請失敗は必然的だった。

しかし、同協会は、申請を諦めたわけでは決してなく、ここ3年申請の機会を探っている。同協会の辺疆(ビエン・ジアン)副会長は取材に対して、「中国料理の無形文化遺産申請は、時間の問題。正しい方向に向かって、準備をきっちりすれば、それだけ早く実現する」との見方を示している。

▼北京ダックや餃子が候補に

ユネスコの申請規則によると、中国料理を申請するには3つの方法がある。1つ目は、伝統工芸技術としての申請だ。例えば「蘭花刀」と呼ばれる食材の切り方を保護する目的で申請できる。2つ目は、食の慣習としての申請だ。例えば、中国では食事の際円卓テーブルが使われたり、春節(旧正月)には餃子を食べたりする習慣がある。3つ目は、既に省レベルで保護対象になっている分野だ。例えば、山西省清除県の酢「老陳醋」は省級の無形文化遺産に指定されている。ただ、最も理想的なのは、中国料理をめぐる習慣を申請することだ。馮常務副会長は、「伝統中国医学としての鍼灸が10年にユネスコの無形文化遺産に登録されたことは、我々に多くの啓発を与えてくれた。中国の食文化には、食材に対する理解や料理法の選択、味や風味の違い、さまざまな流派など、非常に広い範囲の事が含まれる。このような内容は、外国人からすると非常に複雑。次に申請する時には、もっと具体化したい」としている。

同協会は現在、専門家30人を選び、中国全土で申請に最も適した分野を探している。30人には、同協会の専門家以外に、大学の学者や著名な作家を含む文化人が含まれている。現在、北京ダックや年夜飯(中国版『おせち料理』)、餃子、月餅、豆腐、蘭州ラーメン、火鍋、粽(ちまき)などが候補に挙がっているという。今後、同協会は15年3月15日に中国文化部に申請案件を提出する計画で、それに通れば、中国文化部が同年6月に国連に申請し、11月にユネスコの審査委員260人による投票で合否が決まる。

今年下半期、同協会はユネスコと共同で、中国料理を宣伝するイベントを開催し、無形文化遺産申請に向け、はずみをつけたい考えだ。辺副会長は、「今回は自信を持っている。料理の技術が分からない人にも、中国の美食を知ってもらいたい。外国人審査委員だけでなく、世界の人に中国料理の背後にある文化を楽しんでもらいたい」と語っている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)

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