韓国首相が杭州アジア大会開会式に出席、4年ぶり訪中で日中韓の外交を再構築か

Record Korea    2023年9月24日(日) 9時40分

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韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相は23日に開催される杭州アジア大会の開会式に出席するために中国を訪問した。韓首相の訪中は、日中韓の外交の再構築の思惑に関係するとみられている。

杭州アジア大会の開会式出席のために外国首脳の中国訪問が相次いでいる、中国側も積極的に「アジア大会外交」を展開している。中国にとって訪中する外国の首脳のうち、とりわけ重要な人物の一人が韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相と見なされている。また中国と韓国は「日中韓協力メカニズム」の構成国であるだけに、中韓関係は日本の外交にも影響を及ぼす。

韓国の韓悳洙首相は23日に開催される杭州アジア大会の開会式に出席するために中国を訪問した。韓首相の訪中は4年半ぶりだ。

韓国は今年の日中韓協力の議長国だ。韓国はこれまで、3カ国の協力を軌道に戻すべきとする考えを繰り返し表明しており、中国も韓国の考えを支持している。3カ国が26日にソウルで開催するハイレベル会議は3年以上にわたり停止していた日中韓協力メカニズムの再開に向けた重要な一歩と理解されている。

韓国の朴振(パク・チン)外相は中国の王毅外相との8月31日の電話会談で、「韓中両国は近隣の重要パートナーだ。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は韓中関係を重視し、発展させることを堅持する。中国側との緊密なハイレベル往来と対話や意思疎通に期待する」と述べた。尹大統領自らも9月7日の東アジア協力首脳会議で、中国側に対して「共に各レベルの意思疎通と対話を強化し、協調を強化し、韓中日3国の協力を推進したい」と表明した。

韓国は一時期以来、親米路線が強め、中国けん制の動きも目立つ状態が続いた。しかし中国国際問題研究院アジア太平洋研究所の項昊宇特別客員研究員は、「韓国は中日韓首脳会議の開催を機に、対中ハイレベル交流の再開を模索し、中国との緊張と対立状態を緩和することを望んでいる。中韓関係の悪化が韓国側に一定の圧力を感じさせ、危機意識が高まったことの反映だ」と述べた。

中国は韓国にとって最大の貿易相手国であり、世界で2番目の投資相手国だ。上海社会科学院国際問題研究所の趙懿黒補助研究員は、「中韓の経済関係は密接だ。韓国は日米に接近しているが、中国は大国であり隣国だ。韓国は常に、対中関係を無視できない」と述べた。

日中韓協力メカニズムは1999年の「ASEANと日中韓(10+3)首脳会議」の際に3カ国の首脳が朝食会を開いたのが始まりで、開始から24年が経過した。日中韓はこれまでに8回の首脳会議と9回の外相会議を開催し、21の閣僚級会議と70種以上の対話メカニズムを構築した。

前回の中日韓首脳会議は2019年12月に中国の四川省成都市で開催され、「中日韓協力の今後10年の展望」が発表された。しかしその後は、新型コロナウイルス感染の拡大や日韓関係悪化などの影響で首脳会議は開かれていない。

韓国の張虎鎮(チャン・ホジン外務次官は9月21日になり、日中韓が3カ国首脳会議の再開で「合意に達した」と述べ、時期については「年内か来年初頭との見通し」と説明した。

項特別客員研究員は、中日韓首脳会議を開催するには、日韓両国が積極的で友好的な対中政策を示し、会議が積極的で実務的な成果を得ることを共同で確保する必要があるとの見方を示した。

趙補助研究員は、現在の地政学的情勢を考えれば、中日韓会合には多くを期待できないとの見方を示した。ただし、首脳会議の開催や首脳の相互訪問の実現は、各国がタイミングよく意思疎通し、それぞれが絶対にゆずれない最低ラインを明確にするのには役立つという。(翻訳・編集/如月隼人

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