マレーシアがレアアースの輸出禁止へ、中国への影響は―中国メディア

Record ASEAN    2023年9月15日(金) 8時0分

拡大

13日、観察者網は、マレーシアのアンワル首相がレアアースの輸出を禁止することを発表したと報じた。

2023年9月13日、中国メディアの観察者網は、マレーシアのアンワル首相がレアアースの輸出を禁止することを発表したと報じた。

記事は、アンワル首相が11日に下院に提出した報告書の中で持続可能性と責任の原則に基づき、鉱物産業の全体的な発展を促進するため、新たな国家鉱物政策を起草することを決定したことを明らかにしたと紹介。報告書によると、国内のレアアース資源の詳細なマッピングを作成した上で「最大のリターンが得られるようにする」ために、採掘から加工、輸出までの統合生産モデルを計画する予定で、2025年にはレアアース産業が同国の国内総生産(GDP)に95億リンギット(約3000億円)貢献し、7000人の雇用を創出すると見込んでいることを伝えた。

一方で、同首相は新たなレアアース政策の一環となる輸出禁止案がいつ発効するかは明らかにせず、オーストラリアの大手レアアース企業ライナスが同国で運営し、かねてより地元住民から環境汚染に関する苦情が寄せられてきた世界最大規模のレアアース加工工場の操業に影響を与えるかどうかについても明言しなかったとしている。

また、マレーシアのレアアース輸出禁止政策が中国に与える影響について、レアアース業界に詳しいデイビッド・メリマン氏が英ロイター通信に対し「禁止措置の詳細が分からないため具体的な影響は分からない。ただ、中国企業は中国南部のレアアース加工施設の原料として、他のアジア諸国でレアアース化合物の調達を目指しているため、何らかの悪影響が及ぶ可能性はある」と述べたことを伝えた。

記事はさらに、ロイター通信が11日に「他国が重要なサプライチェーンを中国から遠ざけようとしている時にマレーシアがレアアース禁輸政策を打ち出した」と「中国脅威論」に絡めて報じたことに触れ、マレーシア地質研究所の所長が「現在、中国は世界有数のレアアース生産国であり、探査から採掘、加工、生産に至るまで、知識と技術の面では世界一だ。 ウィンウィンの取引ができれば、マレーシアにとっても良いパートナーになるだろう」と述べ、中国を脅威と捉えない姿勢を示したと伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携