「飛び込みおじさん」で天津の橋が大バズリ、あまりの人気で安全面考慮し「中止宣言」―中国

人民網日本語版    2023年9月9日(土) 10時0分

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天津市で最近、橋の上から川に飛び込む中高年の男性らに注目が集まっている。

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天津市で最近、橋の上から川に飛び込む中高年の男性らに注目が集まり、飛び込み地点の獅子林橋はネットでちょっとした観光地になり、今や天津市の新しい「有名観光スポット」になった。思いがけず急に人気者になった「飛び込みおじさん」らだが、そのキャリアは長く、「ここで飛び込みをするようになって数十年になる」という。

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「飛び込みおじさん」は活力と情熱にあふれ、飛び込む前に前口上を述べ、ユーモアたっぷりに自己紹介をしたり、観光客とやりとりをしたりする。それから「天津にようこそ!」と大声で叫んだかと思うと、体をまっすぐに伸ばし、きれいなフォームで橋の下を流れる海河の中に吸い込まれていく。両岸や橋の上には、A4サイズの紙を掲げて、飛び込みに点数をつける人もいて、楽し気な雰囲気に包まれる。こうして人気が出た飛び込みスポットには、大勢の若者も集まるようになった。ここにいると、「飛び込みおじさん」のユーモアと楽しそうな様子につい引き込まれるが、おじさんは観光客に「安全第一」と呼びかけることも忘れない。


最近では、ここに来て飛び込みをする愛好者がどんどん増え続けていた。秩序を維持し、彼らの安全を守るため、赤いベストを着たボランティアが橋の上で飛び込み愛好者の安全を確保し、現地の都市管理当局や交通警察も近くで秩序維持に努めた。

飛び込みは誰でもできるスポーツではないし、獅子林橋は水面からの高さが7メートルほどもある。ネットでの人気に対し、天津の「飛び込みおじさん」も気をもんでおり、「飛び込みは遊びではない。むやみに飛び込んではいけない。経験がないとけがをしやすい」と注意を促していた。


人気スポットで待機する救援隊、2日間で14人救助

天津市で活動する藍天救援隊は獅子林橋周辺に人員を配置し、いざという場合に備えた。ここ2日間で14人を救助しており、そのうち7人は飛び込む時の姿勢が悪くて意識を失った人、5人は溺れた人、2人は急病になった人だったという。

藍天救援隊の兆龍(ジャオ・ロン)隊長は5日、「最近、獅子林橋に飛び込みをしに来る人は、市外からやって来た観光客が多い。これまでここで飛び込んでいた地元の人は、今はボランティアとして周囲の秩序を守るのに協力している。現在、救援隊では獅子林橋周辺にここ専門の救助隊員をスタンバイさせている」と話した。


兆隊長は続けて、「8月30日から獅子林橋の近くで待機している。今は毎日、9人から10人の隊員が海河の川岸や橋脚、救援ボートで待機している。岸と橋脚にいる隊員は集まった人に安全に注意するよう呼びかけるほか、航行する船の様子や飛び込む人の身体の状況を観察している。水上で待機する隊員は絶えず水の流れを観察して、流れが激しくなったと感じた時には飛び込む人たちにすぐに知らせる」と話した。

「飛び込みおじさん」が中止宣言


こうした状況を受け、「飛び込みおじさん」は6日、飛び込むのを止めると宣言。さらに、「室内の専用プールに場所を移すように」と呼びかけた。天津市都市管理委員会も同日、「獅子林橋のメンテナンス工事を実施する」との通告を出した。

「飛び込みおじさん」は同日、「天津獅子林橋飛び込みチーム」の名義で文書を発表し、「獅子林橋飛び込みチームは、天津の地元の水泳愛好者で構成されている。みんな若い時から海や川で泳いできた。いつからか、泳ぐのが得意なメンバーが飛び込みにチャレンジするようになった。飛び込みチームの平均年齢は約60歳で、30年以上の経験がある。飛び込みをすることで、みんな楽しく体を鍛えることができた。ただ、最近は飛び込む人がかなり増えた。中には、準備や練習をせずに飛び込む人もおり、危険や潜在リスクが存在するため、救助活動の難度が高まっていた。誰かがけがをするのは絶対に見たくない」と表明した。


さらに、「獅子林橋で飛び込み台にしていた場所は、海河の景観照明装置の一部で、事故が起こるのを避けるために、市政府は夜景照明のスイッチをオフにせざるを得なくなっていた。通常点検でも、飛び込み台にしていた場所を支える部分がかなり錆びており、危険な状態であるため、飛び込みには適していないことも分かった」としている。(提供/人民網日本語版

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