処理水問題で日本旅行のキャンセル率が50%も、長期的な影響については不透明―中国メディア

Record China    2023年9月4日(月) 18時0分

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3日、時代週報は、東京電力福島第1原子力発電所の汚染処理水海洋放出開始後に、日本へのツアー旅行の問い合わせが大きく減少し、キャンセルが多く発生していると報じた。写真は上海浦東国際空港。

2023年9月3日、時代週報は、東京電力福島第1原子力発電所の汚染処理水海洋放出開始後に、日本へのツアー旅行の問い合わせが大きく減少し、キャンセルが多く発生していると報じた。

記事は、中国文化・観光部が8月10日に日本などへの団体旅行解禁を発表すると、各種旅行予約プラットフォームでは10月始めの国慶節を中心とした日本旅行に関する問い合わせが一時的に急増したものの、同24日に日本が処理水の海洋放出を開始したことで、日本行きの予約をキャンセルする現象が発生したと伝えた。

そして、広東省の90年代生まれのホワイトカラー女性が「9月に友人と日本へ旅行するつもりで航空券もホテルも予約済みだったが、何度も考えた末、計画を断念することにした。客観的な分析もたくさん見たが、やはり自分の体をギャンブルに使いたくはない」と語ったことを紹介した。

また、北京にある旅行会社の日韓路線担当者が「6月に日本への個人旅行が再開した際はまだ小さな動きだったが、団体旅行解禁後に日本旅行の予約が大きく増えた。しかし、8月24日の処理水放出後は日本ツアーの問い合わせが大幅に減少するとともに、予約の約半数でキャンセルによる払い戻しが発生した」と語ったほか、別の観光業界の従事者も「日本への観光は間違いなく短期的な世論の影響を受けるだろう。現在、多くの人が群集心理に陥っているため、オンラインで予約をキャンセルする人を多く見かけると『みんなも返金しているから自分もキャンセルしよう』と考えるようになる」との見解を示したと伝えている。

一方で、複数の観光業従事者が短期的な影響は間違いなくあるとしても、長期的な日本への国内観光市場については今後の動向を見守る必要があるとの認識を示しており、先述の北京の旅行会社担当者も「地理的な近さ、観光資源が比較的豊富で、観光客にとってより大きな魅力があることなどから、それでも日本旅行を選ぶ必要は少なからずいる」と語り、当面は大規模なツアーではなく小規模ツアーやプレミアム感のあるツアーなどの観光商品をラインナップしてニーズを掘り起こし、処理水海洋放水開始によるダメージを軽減していく姿勢を示したことを紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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