権威ある中国人画家がベルギー人画家の作品をパクリ、中国国内で1億円相当の賠償命令

Record China    2023年9月3日(日) 19時30分

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北京市内の裁判所で、ベルギー人画家のクリスティアン・ジルバンさんの作品を模倣したとして、中国人画家の葉永青被告にジルバンさんに500万元(約1億円)の損害賠償を支払うことを命じる判決が言い渡された。

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澎湃新聞など中国メディアによると、北京知識産権法院(北京知的財産権裁判所)が8月22日、ベルギー人画家のクリスティアン・ジルバンさんの作品を模倣し続けたとして、中国人画家の葉永青被告にジルバンさんに対して500万元(約1億円)の損害賠償を支払うことを命じる判決を言い渡した。

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葉被告は1980年代から90年代にかけてジルバンさんの作品を模した絵を制作したとされる。ジルバンさんは時間が経過してから気づき、19年に中国人弁護士を代理人にして中国国内で訴訟を起こした。澎湃新聞によると、北京市高級人民法院(高裁)は2021年9月9日に、葉被告は1990年代初頭にジルバンさんの作品を繰り返し模倣したとして、ジルバンさんに5000万元あまりを賠償するよう命じる判決を言い渡していた。


北京知識産権法院が葉被告に500万元の賠償を支払う判決を言い渡した時点で、ジルバンさんは葉被告を相手に他の訴訟も起こしていたが、葉被告がジルバンさんに謝罪し、賠償金を支払いジルバンさんに対する悪影響を取り除くことを約束する連絡をしたことで、ジルバンさんはその他の訴訟を取り下げた。


葉永青氏は1958年生まれで、四川美術学院絵画科を卒業し、「西南芸術集団」を代表する人物の一人だった。また、四川美術学院の教授も務めた。

中国の美術関係者によると、1980年代から90年代にかけては、中国人美術家が海外に行って外国人の作品を直接に鑑賞する機会が少なく、中国では多くの美術家が画集を「学習」することが一般的だった。そのような時代背景が、今回の事態に関係していると考えられるという。


ジルバンさんの作品は5000-1万5000ユーロ(約79万-240万円)で取り引きされているが、葉氏の作品はオークションで40万ユーロ(約6300万円)の価格で落札されることもあるという。(翻訳・編集/如月隼人




※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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