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黒竜江省ハルビン市のある観光地のキャンプ場に行くと、ビールを片手に、ソーセージをおいしそうに頬張っているキャンパーを目にすることができる。
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黒竜江省ハルビン市のある観光地のキャンプ場に行くと、ビールを片手に、ソーセージをおいしそうに頬張っているキャンパーを目にすることができる。食欲をそそる香りを漂わせ、赤身のタイプはさっぱりとしていて、脂身のタイプも脂っこくない。それは、独特の風味や長い歴史を誇る絶品「哈爾浜紅腸(ソーセージ)」だ。新華社が伝えた。
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ハルビン市の市民・節さんは、「遊びに出かける時は、ソーセージが欠かせない」と話す。ハルビンで生まれ育った人の大好物であるほか、他の地域から来る観光客も絶賛するハルビンソーセージがそれほど人気となっているのはなぜなのだろうか?
ハルビンソーセージの表面はシワに覆われており、その色はナツメ色。食感に優れ、そのまま食べることもできれば、焼いたり、炒めたり、スープに入れたりすることもでき、その食べ方もバラエティーに富んでいる。家族での集まりに食べるだけでなく、親戚や友人への贈り物としても使われる誰からも愛されるご当地グルメだ。
ハルビンソーセージは100年以上の歴史がある。「ハルビン市志」の記載によると、中東鉄道が建設されるようになった後、ロシアの商人が哈爾浜の香坊に「秋林商会」を設立し、そこに腸詰めソーセージの加工場も設置した。そして、それが欧州式の肉の保存食品を生産するハルビン初の加工工場となった。
ハルビン秋林里道斯食品の劉暉(リウ・フイ)プロダクトマネージャーは、「本場のハルビンソーセージは燻煙の香りが命。そのため最もこだわるのが燻製のプロセスだ。密度が高く硬い木の油脂を火であぶり、その煙をソーセージに当てると、つやが出る。2度燻煙したソーセージを、オーブンに入れて表面の水分を蒸発させると、香ばしい燻製の香りを漂わせるようになる。季節や湿度、オーブンの温度によって、微妙な違いが出るため、燻製職人は木材を並べる形まで工夫する。職人からその技術を学び、マスターして一人前になるためには、少なくとも10年以上はかかる」と説明する。
これまでハルビンソーセージは、手作りで生産されていたため、その生産効率は低かった。しかし、ここ数年、ソーセージメーカーは、生産工場をデジタル化し、近代的なデジタル化と手作業を組み合わせた工程を編み出し、生産効率を大幅に高めている。
現在、秋林里道斯のソーセージの生産量は1日当たり100トン、年間約5000トンにも達するという。同社はその生産から販売まで全ての過程のデジタル化管理と精密化制御を実現しているほか、オンラインとオフラインを組み合わせた販売ネットワークを構築している。さらに、インターネットビッグデータ解析を活用して、現代の人々が好む味や、新商品を次々と開発している。劉プロダクトマネージャーは、「発売したばかりの新商品『0淀粉』シリーズの黒コショウ軟骨ソーセージやピリ辛ザリガニソーセージなどは売れ行きが絶好調になっている」と話す。
ハルビン中央大街にあるソーセージメーカー「哈肉聯」の専門店の前には、焼きソーセージを買いに来た客が長蛇の列を作っていた。購入したソーセージを手にしたアモイから来たという男性・王さんは、「とてもおいしい!ソーセージをたくさん買って帰りたい」と話していた。
ハルビンのある特産品販売店には、「福建」や「北京」と書かれた段ボール箱がたくさん並んでいた。店主によると、「それは、他の地域から来た観光客が街中で買ったハルビンソーセージで、うちが郵送を取り扱っている」という。
ハルビンで100年以上受け継がれ、発展してきたソーセージは今、ハルビンの輝かしい代名詞となり、この都市に溶け込みながら、その香りを中国全土へと漂わせるようになっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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