喫煙者3億人さらに増加中、なぜ中国は喫煙習慣をやめられないのか―シンガポールメディア

Record China    2023年9月2日(土) 16時0分

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中国紙・環球時報(電子版)は29日、「喫煙者は3億人、その数はさらに増加中、なぜ中国は喫煙習慣をやめられないのか」とするシンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズの記事を取り上げた。

中国紙・環球時報(電子版)は29日、「喫煙者は3億人、その数はさらに増加中、なぜ中国は喫煙習慣をやめられないのか」とするシンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズの記事を取り上げた。

記事はまず、「世界最大のたばこ生産国であり消費国でもある中国には推定3億人の喫煙者がいる。これは世界全体のほぼ3分の1に相当する。しかし何年にもわたる反喫煙キャンペーンにもかかわらず、社会的慣習、たばこ価格の安さ、公教育の欠如、たばこ産業の保護により、多くの人々が喫煙を続けている」とした。

記事によると、北京、上海広州深センなどの主要都市は屋内での喫煙を完全に禁止しているが、一部の都市は公共の場所での喫煙を禁止する法律を可決したものの、特定の施設に屋内喫煙所の設置を許可しているため、多くの人が受動喫煙にさらされている。

「重要なのは国家レベルの禁煙法が存在しないことだ」と北京協和医学院のワン・シア博士は語る。中国では2014年にたばこ規制ガイドラインの草案が発表されたが、このようなガイドラインが国家レベルで導入されたのは初めてだ。ワン氏によると、この草案は14年末までに一般からの意見募集を終える予定だったが、「残念なことに、その段階で止まったまま進んでいない」という。

中国の最高保健機関である国家衛生健康委員会は21年、喫煙の悪影響を詳述した第2次報告書を発表した。それによると、男性の半数以上が喫煙し、毎年100万人以上が喫煙が原因で死亡し、その数は30年までに倍増する可能性がある。

禁煙に成功した人たちは、禁煙のためには人生を変えるような出来事が必要だと言う。航空機エンジニアのリー・ポンさん(52)は、2年前の健康診断で肺に小結節が見つかって初めて30年続けた習慣をやめた。「禁煙するよう妻に何度も勧められたが大変だった。医師から喫煙をやめなければ深刻な事態に発展する危険性があると告げられ、ようやく決心した」という。

中国ではたばこ業界が市場を強く支配しているため、短期的に禁煙が実現する可能性は低い。呼吸器系および肺の専門家や医療関係者などからなる国際的組織、国際結核肺疾患連合のガン・チュエン氏は、主な問題として「反喫煙教育の欠如」を挙げ、「例えば、中国本土のたばこのパッケージを香港やシンガポールのものと比べると、そこに記されたメッセージは弱く、その上、目立つように表示されていない」と指摘する。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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